日本ベンチャーキャピタル協会の郷治友孝会長は「スタートアップの株式評価額を100兆円に引き上げる」という目標を打ち出した。東京大学の独自VCのCEOでもある郷治氏にその戦略ついて聞いた。
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東京大学の独自VCである東京大学エッジキャピタルパートナーズ(UTEC)を率いる郷治友孝CEO。UTECはこれまでに5本のファンドを設立し、その総額は約850億円にも及ぶ。
大学発ベンチャーなどの振興に取り組んでおり、投資企業は150社以上、そのうち40社が上場、M&Aなどのイグジットを遂げた。
郷治氏は通商産業省(現経済産業省)でベンチャーキャピタル(VC)ファンドの根拠法となる「投資事業有限責任組合法」を起草。2004年に経産省を辞し、東京大学の独自VCである東京大学エッジキャピタル(現在のUTEC)を共同創業した。業界の最前線でその発展を見つめてきた存在だ。
2023年7月には日本ベンチャーキャピタル協会(JVCA)の会長に就任し、「上場・非上場スタートアップの株式評価額を100兆円に引き上げる」という目標を打ち出した。
どう評価額を伸ばすのか。その戦略やスタートアップ発展の課題について郷治氏に聞いた。
時価総額が停滞するスタートアップが大半
――スタートアップ業界の成長をどう振り返りますか。
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