「すごいベンチャー100」2023年最新版から注目の7社をピックアップ。「医療・創薬」領域からは、においで排せつを検知するロボットを開発する「aba」を拡大記事で紹介する。
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おむつを開けずに中が見たい――。
実習に訪れた介護施設のある職員の言葉が「Helppad(ヘルプパッド)」を開発する転機になったとaba(アバ)の宇井吉美CEOは語る。宇井氏自身も家族の介護に心が疲弊したことがある。介護者の負担を減らすために自分はなにができるか。そう考えていたときに冒頭の一言に出会った。
ヘルプパッドはベッドの上に敷くだけで、においから排せつを検知し、おむつ交換のタイミングを知らせてくれる。シート状で、介護される側の邪魔にならず、介護者の負担も少ない。AIを使った排せつパターンの解析も可能だ。個々人の排せつパターンを把握することで、介護のスケジュールも効率化できる。
おむつ交換の「空振り」を減らす
「食事」「入浴」「排せつ」の3大介護の中でも、排せつ介助は最も負担が重い。介護現場では施設全体での一晩の延べ時間で15時間以上おむつ交換に費やしているという試算がある。そのうち約3割は「空振り」、おむつを開けても交換する必要がないことがある。おむつ交換が間に合わず、尿や便が漏れれば、ベッドシーツなどを交換しないといけない。
ヘルプパッドはすでに100施設で導入されており、おむつ確認の回数が半分に減った、介護される側の皮膚トラブルが減ったという声が寄せられている。
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