仕事を勝手に進める部下たちが育つ4つの方法 仕事の任せ方を変えるだけで部下は成長する

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この4つの理由に共通することは、「上司の視点がない」ということです。

仕事を任せたあなたの視点にはまったく思いをはせず、部下の勝手な視点と解釈で報告よりも自分の評価を優先し、「報告するタイミング」や「期待する報告の仕方」を考えたことすらない、というのが大半のケースなのです。

「上司の視点」がない部下に、いくら「報連相しろ」と口を酸っぱくして言い続けたところで、効果はまったくありません。

では、どうすれば部下は「上司の視点」を理解し、報連相できるようになるのでしょうか。

それは、「上司の仕事の任せ方」にポイントがあります。

報連相できる部下にするための具体的な方法

では、報連相できる部下にするための具体的な方法を紹介します。以下の4つのステップで部下の報連相する力を伸ばします。

①報告が欲しいタイミングをあらかじめ伝え、上司が報告の場を設定する
②「事実」と「意見」を分けて質問する
③「事実」を元に「意見」をすり合わせる
④上司も部下からの報告への「フィードバック」を行う

1つ1つ見てみましょう。

①報告が欲しいタイミングを上司がああらかじめ伝え、報告の場を設定する

まず仕事を任せる段階で、いつまでにどんな報告が欲しいのか、あらかじめ伝えることが重要です。

「そんなことは当たり前じゃないか」と思う人もいるかもしれませんが、意外に伝えられていないことが多いのです。そしてその際「報告の場」を設定しておくと、自動的に報告が行われるようになります。

あなたは、以下のようなことを任せる前のタイミングで部下に報告の必要性を伝えているでしょうか?

●「この仕事、ラフ案の段階でいったん報告をくれないかな? 作り込んでから修正すると効率が悪いから、その前に1回見せてほしいんだ。〇月〇日の〇時に報告してもらう場を設けよう」

●「仕事が完了したら、報告をもらえる? じゃあ〇月〇日の〇時までに報告をもらえるかな?」

このように、任せる前のタイミングで「報告の場」を設定するのは非常に有効です。そうすると、上司も報告を欲しいタイミングでもらえるようになります。単純ですが、非常に効果的な方法です。繰り返すうちに、部下は「上司が報告してほしいタイミング」を理解するようになります。

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