パサつきが気になる → いえいえ、調理しだいで"絶品料理"に早変わり! いま話題の《備蓄米》をおいしくいただく「香味牛丼」を自宅で作る極意

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備蓄米に限らず「複数原料米」は「特徴のなさ」が特徴。これをうまく活用すれば、絶品料理に生まれ変わらせることができます(写真:筆者撮影)
料理の腕を上げるために、まず作れるようになっておきたいのが、飽きのこない定番料理です。料理初心者でも無理なくおいしく作れる方法を、作家で料理家でもある樋口直哉さんが紹介する『樋口直哉の「シン・定番ごはん」』。今回は、いま話題の「備蓄米」をおいしく食べるためのとっておきのレシピを紹介します。
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これから増えていきそうな「ブレンド米」の特徴

「備蓄米の放出が本格化し、安価なおコメが週明けから店頭に並ぶ」というニュースが連日、報じられています。買おうとしているおコメが備蓄米か否か、パッケージに表示する義務はないので、店頭ではわかりづらい可能性があります。

判断するには、パッケージの裏に「複数原料米」とあるか、確認しましょう。備蓄米は複数の産地の原料米や異なる年度のおコメを混ぜて販売されることが多くなると考えられるので、この表示があれば備蓄米が使われている可能性があります。

流通が本格化すれば今後、①高級な銘柄米、②備蓄米、③これまで放出された備蓄米をベースにした複数原料米が店頭に並ぶことが予想されます。備蓄米の備蓄量には限りがあるので、この状況は恒久的なものではありませんが、今後、価格を下げるための選択肢として複数原料米が定着する可能性があるでしょう。輸入米とそれをベースとした複数原料米も加わるかもしれません。

これまで「おいしい」とされてきたのは、コシヒカリやあきたこまちといった銘柄米=単一原料米です。一方の複数原料米=ブレンド米は品種や産地、年産が異なるおコメを混ぜたもの。単一原料米は品質が安定しているので、とくに考えなくてもおいしく炊けますが、複数原料米の場合は適した水分量や浸水時間など、調整する必要があります。

もちろん、おコメのブレンド自体は新しい技術ではありません。今のようにおコメの流通が多様化されていなかった時代には、複数の産地・年度のおコメを混ぜて、それなりの味わいに仕立てるのは米穀店の技術、腕の見せどころとされてきました。

そもそも、今回のようなケースの前から外食産業では複数原料米が使われてきました。ただ、おコメは混ぜれば混ぜるほどその個性がなくなっていくので、ブレンド米には銘柄米のような「ごはんだけを食べておいしい」という味わいは期待できないでしょう。

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