「死んでいる会社の現場」、よくある6大危機NG 「目標がない」「変なプライド」御社は大丈夫?
現代の社会は「死んでいる現場」が激増している
30年の長きにわたって、経営コンサルタントという仕事をやってきた。100社以上の会社と濃密なお付き合いをし、ここ10年近くは複数の会社の社外取締役、社外監査役としても経営に関与してきた。
その経験を通して確信して言えることがひとつある。それは「会社は生きていなければならない」ということだ。「生きている会社」と「死んでいる会社」をどう見分けるのか。それは「現場」を見れば一目瞭然である。
会社は価値創造を営んでいる。その最前線が「現場」である。「生きている現場」は活気があり、そこで働く人たちの目がイキイキとしている。しかし、その「現場」の活気が乏しく、そこで働く人たちの目が死んでいたら、競争力ある魅力的な価値など生まれるはずもない。
その典型例が、日本の製造業で頻発する品質検査不正である。鉄鋼、自動車、油圧機器など日本を代表する企業の「現場」で、品質の根幹である検査データを偽るというありえないことが続出している。「現場」が死にかけている典型的な症状である。
「死んでいる現場」は製造現場だけではない。物流の現場、小売りの現場、サービスの現場などあらゆる「現場」の質が著しく劣化し、さまざまな問題が露呈し、会社の屋台骨を揺るがす事態が起きている。航空会社でも、パイロットから基準を大きく超える血中アルコール濃度が検出され、逮捕されるというありえないことが起きている。
「現場」は日本企業の競争力の根幹である。この状況を放置していたままでは日本企業の未来などありえない。
それでは、「死んでいる現場」はどう見分ければよいのか。ここでは、6つのその典型的な危機的症状を紹介したい。
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