「死んでいる会社の現場」、よくある6大危機NG 「目標がない」「変なプライド」御社は大丈夫?

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「現場から主体的にモノを申さない」ことも、「死んでいる現場」でよくある症状である。

【5】モノを申さない

多くの「死んでいる現場」では不満や不安が渦巻いている。人手が足りない、設備投資してくれない、方針がコロコロ変わるなど、経営に対する不信感が根強い。

だからといって、「現場」が主体的にモノを申し、発言したり、提言したりしているかといえば、そうではない。陰でこそこそ文句を言うことはあっても、上司や経営陣にモノ申すほどの気骨はない。

「現場」は価値創造の当事者であり、主役である。「生きている現場」は未来に向かって、建設的、前向きな意見をどんどんあげている。これは、会社にとってきわめて重要である。

陰でグチるだけの「死んでいる現場」のままでは、生き返ることなどありえない。

【6】「変なプライド」だけはある

「死んでいる現場」はモノを申すことはしないくせに、「変なプライド」だけは高い。自分たちが会社を支えている、過去にはこうやって成功してきたという歪んだ自負心だけが突出している。

「現場」にとってプライドは大切である。自分たちの仕事に誇りを持つことは、間違いなく仕事の品質を高める。

しかし、「プライド」と「自慢話」は違う。過去の自慢話ばかりをとうとうと語る「変なプライド」は、「現場」の進化の邪魔をする。

「生きている現場」にある真のプライドとは、過去の成功体験をあっさりと捨て去り、未来に向かって突き進もうとする心の持ちようのことなのである。

全社を挙げて「死んでいる現場」を本気で再生せよ

『生きている会社、死んでいる会社―ー「創造的新陳代謝」を生み出す10の基本原則』(書影をクリックすると、アマゾンのサイトにジャンプします)

現場が「死んでいる」状態になっている原因の多くは、実は「現場」にあるのではない。その真因は経営トップや本社、本部にある。経営トップが夢やビジョンを語らず、本社、本部が構築する制度や仕組みが機能不全になっているために、さまざまな問題が症状として「現場」で露呈するのである。

もちろん、「現場」自らも大いに反省し、変えるべきことは変える、正すべきは正すことが求められる。しかし、「死んでいる現場」という事象を「現場の問題」に矮小化してはならない。

「現場」はこれまでも、そしてこれからも日本企業の屋台骨であり、根幹である。その「現場」を元気にし、強くし、そして会社の主役にすることが、すべての日本企業に求められている。

「生きている現場」をつくることは、全社を挙げて本気で取り組むべき最重要な経営テーマである。それが実現できれば、日本企業は必ず再生できると私は確信している。

遠藤 功 シナ・コーポレーション代表取締役

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えんどう いさお / Isao Endo

早稲田大学商学部卒業。米国ボストンカレッジ経営学修士(MBA)。三菱電機、複数の外資系戦略コンサルティング会社を経て現職。2005年から2016年まで早稲田大学ビジネススクール教授を務めた。

2020年6月末にローランド・ベルガー日本法人会長を退任。7月より「無所属」の独立コンサルタントとして活動。多くの企業のアドバイザー、経営顧問を務め、次世代リーダー育成の企業研修にも携わっている。良品計画やSOMPOホールディングス等の社外取締役を務める。

『現場力を鍛える』『見える化』『現場論』『生きている会社、死んでいる会社』『戦略コンサルタント 仕事の本質と全技法』(以上、東洋経済新報社)などべストセラー著書多数。

 

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