「地方女子は進学しなくていい」風潮は本当か データで読み解く「男女の大学進学率」の差

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今日における進学率の男女差とは。統計学の視点からその背景をさぐる(写真:sasaki106/PIXTA)

客観的な統計データをもとに都道府県を比較分析する「データで読み解く」シリーズ、第2回は「女性の大学進学率」がテーマです。このテーマでは、今年10月に、朝日新聞デジタルの『「女が大学なんて」進学させぬ風潮、背景にある経済格差』という記事が話題になりました。すでにご存じの方も多いかもしれません。

この記事のタイトルにある「風潮」は、以下の引用部分で端的に示されています。

地方などでは「娘は無理して大学に行かせなくても……」といった考えが根強くあるとされる。

古くはノンフィクション小説の『あゝ野麦峠』や、朝の連続テレビドラマ「おしん」で描かれたように、地方の女性は学びたくても学ばせてもらえず、働きに出されるイメージがたしかにあります。が、本当に地方では女子は進学できないのか、もう少し掘り下げてみましょう。

四年生大学の「男女別進学率」

地方の女子の大学事情を分析するにあたり忘れてならない存在に、短期大学があります。その理由は後述しますが、地方の女子が四年制大学に進学するには学力以外のハードルがあり、短期大学がこれをカバーしているからです。

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