「地方女子は進学しなくていい」風潮は本当か データで読み解く「男女の大学進学率」の差
■四年制大学生数
大学生は、東京都と京都府を筆頭に都市部に多くいます。「大学生が多い=大学が多い」ということですから、四年制大学は人口比で見ると都市部に多く、それは言い換えれば、地方在住者の身近には大学が少ないことを示しています。
この、大学の都市部偏在の影響を受けているのが仕送り額です。仕送り額は四年制大学生数と負の相関(※)があり、大学生が少ないところは仕送りが多くなります。大学が少ない地方で子どもを四年制大学に進学させるには都市部に出してひとり暮らしさせるしかなく、その結果、家賃などの仕送り額が高くなっているのです。
※負の相関
年間雪日数とエアコン普及率のように、どちらかが高いと、一方が低くなる関係を負の相関という。雪日数とエアコンの関係では、雪が多く夏が涼しい北国はエアコン普及率が低いという関係になる。これとは逆の関係を正の相関といい、年間平均気温とエアコン普及率がこれにあたり、年間平均気温が高いところはエアコン普及率も高くなる。一般的に相関係数が+0.4以上、もしくは-0.4以下の場合、「正の(負の)相関がある」とみなされる。
つまり、地方において四年制大学に進学するということは、
・ひとり暮らしする確率が高く、都市部よりもお金がかかる
・大学進学とは別に、18歳の子どもをひとり暮らしさせるかどうかの決断が必要
という側面があります。
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