1.「わかった?」→「うん、わかった」は実はわかっていないことが多い
親が教えて、子どもに「わかった?」と聞くことはよくあることでしょう。子どもは「うん」とは言うものの、本当にわかっているかどうかは怪しいものなのです。筆者が子どもたちに勉強を教えていたときもそうでした。黒板で説明した後に「わかった?」と聞くとほとんどの生徒が「わかった」と言います。しかし、それはわかった気になっているだけで、実際はわかっていないことが少なくありません。
そこで、本当にわかっているかどうかを確かめる方法。それは、子どもが「わかった」と言った後に、「じゃ、自分の言葉で説明してみて」と子どもに解説させるのです。自分の言葉で説明できれば、それは理解していることを意味します。もし、説明できないということであれば、「わかっていない」という状態なのです。ですから、わかっていない状態であるならば、再度、説明をしてあげてください。子どもが自分の言葉で説明できるかどうか、これが理解のカギです。
2.最低3回転させなければ、身に付かない
問題は3回転させることが原則であることを知っておきましょう。ここで注意することは、「できた問題は繰り返さない」ということです。それをやってしまうと、時間はいくらあっても足りません。できない問題を繰り返すということで、上限を3回と決めておきます。そうしないとキリがありません。そしてテスト前は、3回間違えた問題を再度復習、時間があれば2回間違えた問題を再度復習するやり方をします。
3.パターン化、類型化させないと混乱する
パターン化、類型化しておかないと、頭の中に「体系」ができないため、混乱する可能性があります。ただ1ページ目から進めればいいというものではなく、単元が終わったらいくつのパターンがあるのかを整理しておきます。たとえば、つるかめ算の基本パターンは○つ、旅人算の基本パターン○つといったように。そのパターンの方法を子どもに口で言わせることで定着を確認します。
優先度の高い部分を集中的にやる
4.すべての問題をやらない
本当にすべての問題をやらないといけないの?と疑問を持つ必要があります。塾の宿題が大量にあったりするとすべてをやらなければと勘違いしてしまいがちですが、できる人は実際はすべてはやっていません。優先度の高い部分を集中的にやっています。できる人だからすべてをやらないのではなく、すべてをやらないから、重要なことに時間を使うことでできるようになっていくのです。たとえば算数の計算問題集であれば奇数番号のみを行うなど。
5.計算ミスはできた問題として処理する
これはかなり意外なことと思うでしょう。家での学習で、解き方がわかっているのに、うっかりミスで計算ミスをしてしまった場合、その問題はできた問題として処理します。そうせずに、再度解き直しをしているから時間がなくなりほかの勉強に影響を与えるのです。
全体を通して、学力が伸びていかない場合は、指導される側の問題はほとんどありません。指導する側に問題があるのです。つまりやり方が間違っているということです。ですから、子どもの心の状態を感じながら、上記のような点を算数指導に入れてみてください。徐々に変わっていくことでしょう。
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