お騒がせリーダーがツイッターにハマる事情 「炎上」がマーケティングに使われている

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「お騒がせリーダー」の武器がソーシャルメディアだ。イーロン・マスク氏(左)と前澤友作氏(右)(写真左:Gene Blevins/REUTERS、写真右:Kim Kyung-Hoon/REUTERS)

新潮社の月刊誌「新潮45」をめぐる問題は休刊という形でいったんの幕引きが図られた。この騒動そのものの経緯や是非については、ほかの多くの論評にお任せするとして、今回は、企業の炎上商法とその落とし前のつけ方について少し考えてみたい。

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これまで可視化されることのなかった多様な意見がネット上に表出し、クラスター(群集)化するようになり、どのような事象にも、共感する人、嫌悪感を示す人に分かれて対立軸を作るケースが目立つようになった。

自分の考え方に合った聞こえのよい情報のみを摂取していく「エコーチェンバー」(自分と同じ意見に満ちた閉じたコミュニティで、コミュニケーションを繰り返すことによって、自分の意見が増幅・強化されること)に身を置く人が増え、世論の分断化、二極化は世界中で広がっている。

「無視されるより批判されるほうがまし」

星の数ほどの情報が氾濫する中で、耳目を集めるために、あえて、物議を醸す言動をする企業やセレブの、いわゆる「炎上商法」も珍しくなくなった。想定せずに炎上するケースもあるが、確信犯的に、摩擦を起こし、話題をさらうやり方は、「無視されるより批判されるほうがまし」と割り切れば、功を奏す場合も多くある。

その最たる例はアメリカのドナルド・トランプ大統領だ。これまでのどの大統領も許されなかったろう、暴言、品性のなさ、幼稚な言葉遣い、そして無謀な手法の数々。しかし、マスメディアからどんなにコテンパンにたたかれても、びくともせず、今でも40%を超える支持率を維持している。

慣れというのは恐ろしいもので、どんなにばかげた発言も、度重なれば見る者の既視感を増し、感覚がマヒしてしまうところもあるらしい。日本の政治家にも、たびたびの失言が「ああ、彼だから」と許されてしまう御仁もいる。

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