ある大手メーカーで行われた、中堅クラス向けリーダー研修にオブザーバーとして参加したときのこと。3日間、グループワークや講義を通じて、将来のリーダーとしての自覚を醸成するのが目的の合宿形式です。
最終日に行われた、受講者による決意表明に立ち会うことになりました。1人ずつ「●●なリーダーを目指します」と職場に戻ってから目指すべき像を明確にするのが目的のようです。それぞれの決意を感じて、お互いに刺激を得る機会になったと感じましたが、全員が終了したあとに、担当役員が最後に言った一言が印象的でした。
「みなさん、人事評価ばかりでなく、“評判”も大事にしてくださいね」
評判とは不思議な言葉です。日本企業では会社の評判をマネジメントする取り組みの重要性が高まっていますが、一人ひとりの社員も自分の評判をマネジメントするべき時代になったということなのでしょうか? みなさんと考えてみたいと思います。
評判が人事評価に大きな影響をもたらす
評判とは周囲が批評して、是非を判定すること。さらに言えば周囲で(よくも悪くも)うわさになる知名度があるということでもあります。
評判は主観の集合体で、長期間かけて築かれ、いったん落ちると再び高めるには相応の時間を要します。これはなかなかやっかいです。しかし、いったん高めることに成功し、落ちることがないようにしっかり管理=マネジメントできれば、至るところで強力な後押しをしてくれます。「あなたなら大丈夫。お願いします」といい仕事が舞い込むことになります。
当然、逆に管理が十分できないと、あなたの足を引っ張ることになりかねません。そんな評判が人事評価そのものに大きな影響をもたらすこともあります。
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