SNS投稿を「わざとズラす」、若者の深層心理 卒業式の写真をあえて4月に投稿する人も

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(1)写真をSNSに投稿するタイミング

その日の写真はその日のうちに投稿する──。それがSNSにおける当たり前のルールだったのではないでしょうか。その場を共有した仲間と同じタイミングで周囲に発信することで一緒にいたという事実が明確に示され、いわゆる「仲良しアピール」が成立。1人でいる場合も、投稿する写真の鮮度を大切にすることで、今、自分が何をしているのかを周囲に知らせるという「~なう」のような役割を担っていました。

卒業式の写真での「タイミングずらし」

しかし、最近の多くの若者は投稿するタイミングをわざと別日にずらす傾向にあります。より具体的で最近よく見られたのが、卒業式の写真での「タイミングずらし」。1週間も前に行われた卒業式の写真を、4月に入って以降も投稿する若者が多くみられます。いったいなぜなのか。

<早稲田大学卒業 社会人1年目のAさんのケース>

卒業式の3日後にインスタグラムへ卒業式の様子を投稿していたAさん。

Q:どうして卒業式当日に写真を投稿しなかったのか?

A:みんなが同じような写真を投稿している中で違った写真をアップロードしたかったので、様子を見ていた。加えて、写真がうまい友達に撮ってもらったいい写真が送られてくるのを待っていた。

成人式という一大イベントでもあえて非投稿

<早稲田大学3年Bさんのケース>

5月3日に地元で成人式が行われたが、特に投稿をしていなかったBさん。

Q:普段、インスタグラムによく写真を投稿しているようだが、成人式の写真はなぜ投稿しなかったのか?

A:みんなが写真を投稿している中で同じような投稿をしたら、知り合いのタイムラインが成人式の写真ばかりになってうざられるかと思って。

Q:これから投稿する予定は?

A:みんなから当日撮った写真が送られてきて、いい写真を吟味したあとで、いちばんいい写真を投稿しようと思ってる。

この2人以外にも複数の若者を取材してみた結果、彼らがずらし行動を取る背景が浮かび上がってきました。

第1に、「いいね!の数を増やしたい」というもの。みんなと同じタイミングで似たような写真を投稿すると自分の投稿が埋もれてしまい、いいね!の数が減ってしまうため、あえてずらすという声はよく聞かれます。

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