SNS投稿を「わざとズラす」、若者の深層心理

卒業式の写真をあえて4月に投稿する人も

第2に、「鬱陶しいと思われたくない」というもの。最近の若者は承認欲求を求めると同時に、他人からの目線を非常に気にします。仮に、10人の仲間で遊びに出掛けたとします。するとSNSのタイムラインには10個の似たような写真がズラリと並ぶのです。共通の知人からすれば、何回も同じ出来事を10人の視点から一度に知らされることとなり、鬱陶しいと思われるのではないか?という心配が生まれるのです。

第3に、「投稿ネタとして取っておきたい」というもの。最近では、自分らしい投稿を「定期的に」投稿することを重視する人がいます。

SNS(特にインスタグラム)がその人の人生を表すアルバムとなっています。それゆえ、その日起きた出来事をすぐに投稿してしまっては、次の日が何もない日だったときに何も投稿できないということもありえます。そうなると「日々が充実していないと思われてしまう」と心配になってしまうのです。そのため、なるべく投稿ネタをストックしておきたいという思いがあるようです。

(2)集合時間のタイミング

若者にもいろいろな人がいますが、周囲の空気を読むことに気を使う人は少なくありません。時間にしても、集合時間を守るのは当たり前であり、3次会まで開催されるのであれば最初から最後まで参加するというように、人に迷惑をかけない、ノリが悪くならないようにする、というのが最近の若者の行動原理だったといっても過言ではありません。

しかし最近、特に大人数で開催される場において、”わざと”遅れて参加する若者が増えてきています。これは最近の若者の間では、それほどなかった行動ではないかと見ています。

飲み会にあえて遅れていく若者の心理

<法政大学3年Kさんのケース>

居酒屋でアルバイトをしているKさん、お客さんたちの飲み会で、若手の幹事が遅れてきて怒られている風景をよく見るという。自身も飲み会には遅れて参加することが多いという。

Q:なぜ遅れてくるのか?

A:友達と待ち合わせして飲み会へ向かうことが多いけれど、時間ぴったりに会場にいてもすぐには始まらないため、集合時間よりあえて遅めに集合している。また、待ち合わせの友達が遅れたときには、それに合わせて2人で遅れて会場に向かう。それに集合時間より早く行くと、そんなに話したことがない人と2人きりになるのが面倒くさい。

Q:でも、乾杯は大事では?

A:大事だけど、別に皆が最初にいる必要はないと思う。そもそも、乾杯の時間は、いちばん人が少ない。それにやりたければ何回でも乾杯すればいいと思う。

Q:遅れると何が得なのか?

A:場があたたまった状態で参加できる。自分で場を盛り上げるのには労力がいる。久々の集まりで、大人数であればなおさら遅れて参加したほうがスムーズに参加できる。そもそも、若者同士であるためか、遅刻OKという雰囲気がある。

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