日本取引所グループで動き出した「7兆円」の埋蔵金、金利復活で清算預託金を運用開始も市場参加者は「意外な反応」

長らく眠っていた埋蔵金が、いよいよ日の目を見る。日本取引所グループ傘下の日本証券クリアリング機構(JSCC)が6月から始めた、「清算預託金」の運用だ。
JSCCは売り手と買い手の間に立ち、証券取引を仲介している。万が一、取引相手が破綻した際、JSCCが取引相手となり証券や資金を決済するためだ。破綻リスクを引き受ける代わりに、JSCCは金融機関などから現金などを担保として預かる。日本取引所グループの連結決算によると、3月末時点で「清算参加者預託金特定資産」として7.2兆円が計上されている。
市場参加者から受け入れた現金は、日本銀行の当座預金で管理されている。通常の日銀当預とは異なりJSCCの預金には利息がつかない。マイナス金利時代は朗報だったが、金利が上昇した現在では0.5%の付利をみすみす逃し、「金利ある世界」の恩恵を受けられていない。
「金の成る木」と思いきや
「JSCCも預託金を運用したらどうか」。市場参加者からのそうした声を受け、「昨年から(運用に関する)議論が始まった」(JSCCの担当者)。実際、海外の清算機関では、預託金を普通預金や付利が適用される中央銀行の当座預金に置くことで利息を得ている事例が多い。
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