今後「U・Iターン転職」はさらに増える
人口減や雇用減に苦しむ地方自治体の活性化を目指す「地方創生」の取り組みが各地で盛んになる動きに合わせて、「U・Iターン(地方志向)転職」を選ぶ人が増加し、今後はさらに増える傾向との話も耳にします。
U・Iターンとは大都市で就職し、その後、経験を生かして地方(地元含む)で転職すること。これまでも地方における求人倍率が上昇すると希望者は増える傾向にありましたが、地方創生のトレンドがさらに注目度を上げているような気がします。
この実現を支援する組織の1つであるNPO法人ふるさと回帰支援センターにも、就業支援セミナーや転職相談でやってくる人が年々増加しているそうです。あるいは地域行政や民間の転職支援事業者の主催で行われるU・Iターン転職フェアが過去最多の動員との報道をいくつも見掛けます。
なぜ、このように地方志向が広がっているのでしょうか? 生活にかかるコストが安く、同じ家賃で広い部屋に住んだり、貯蓄にまわす金額を増やしたりと生活において選択の幅が広がる。あるいは職住近接が実現でき、ワーク・ライフ・バランスが取れる。さらに地域コミュニティとのつながりや、都市圏では得られない体験などの就業のメリットがある……などなど。さまざまなメリットがあるととらえて、選択されるようです。
ただ、地方に転職したあとに(再び)都会への回帰する人も少なくありません。こうした人の動きをOターンと呼びます。たとえば、学生時代を過ごした東京で勤務していたものの、地方創生に貢献したい……と地元に帰る決断をして転職。ところが想定外のネガティブな体験に遭遇して、東京での生活に復帰。これがOターン組と呼ばれています。U・Iターン組の数が増えることでさまざまな満足・不満足パターンが出てきて、Oターンの数も増えているということなのでしょう。いずれにしても地方志向で人材の流動化が徐々に進むなかで、満足パターンを増やすためにどうしたらいいのか? みなさんと考えてみたいと思います。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら