「管理職が嫌」な人は拒否したほうが幸せか

メリットがないと家族に反対される人も

以前から管理職に「なりたくない!」と主張する人はいましたが…(写真:IYO / PIXTA)

管理職にならない働き方を推奨する会社も・・・

この連載の一覧はこちら

管理職になることを「ネガティブ」にとらえる人が増えた……という話をよく耳にするようになりました。

すでに管理職として活躍中の人には「管理職になれない人の言い訳にすぎないのでは」などと辛辣な意見を言う人もいますが、管理職への登用を打診しても「断る」社員がいるくらいに、ネガティブ派が増えたのは本当のようです。取材した大手食品メーカーの人事部長は、

「管理職になることが社員のモチベーションになるという前提を見直し、社員の処遇を考えなければならない時代になりました」

と答えてくれました。ただ、ネガティブ派が増えたのは会社の責任でもあります。かつて、管理職へ登用の「速さ」を社内の人事評価の高さだととらえることはよくありました。周囲も「あいつは同期でいちばん早く管理職になったから、優秀な人材だ」と認識したものです。ところがバブル崩壊からリーマンショックに至る経済不況で、管理職のポスト不足が慢性化。会社は管理職になれない社員への対処として

《管理職になることだけを期待していません》

といったメッセージを発信するようになりました。なかには管理職になることは大変で、一社員のままで働くこともいいことだよ、と管理職にならない働き方を推奨する会社もあったくらいです。

たとえば、金融機関では支店長になるまでの競争を同世代の行員が行い、なれない行員は社外に出向するといったことはよくありました。ところが、バブル崩壊以降は支店長にならない行員が出向せずに行内に残ることも普通になりました。

次ページ長らく取られた人事施策が原因か?
キャリア・教育の人気記事
トピックボードAD
関連記事
  • おとなたちには、わからない
  • 野口悠紀雄「経済最前線の先を見る」
  • 日本資本主義の父 渋沢栄一とは何者か
  • 新型コロナ、長期戦の混沌
トレンドライブラリーAD
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
トレンドウォッチAD
三菱重工と日立 「統合」破談から<br>10年 製造立国の岐路

10年前に統合構想が破談になった三菱重工業と日立製作所。その後両社は対照的な道を歩み、2009年に伯仲していた時価総額は今や日立が大きく上回っています。本特集では明暗が分かれた三菱重工と日立を主軸に、製造立国・日本の生きる道を探りました。

東洋経済education×ICT