これら4つが、親が与える代表的な影響因子だと筆者は考えています。
予定調和を崩す
もしこのいずれかに該当していても、それに気づけない場合は、今の状態が継続してしまうかもしれませんが、もし運よく気づくことができた場合は、次のような対応をすることをお勧めしています。
「子どもの予想を裏切ること」
です。
予想を裏切るとはいったいどういうことかと思われるでしょう。それは次のようなことなのです。
子どもは、無意識のうちに親の言動を予想しています。勉強しない子の場合、親がその言動を繰り返すほど「ああ、またか」と、さらに勉強しなくなるという悪循環に陥ります。これを変えるには、これまでの予想されたパターンを“裏切る”必要があるのです。これを「予定調和を崩す」と言います。
すると、そこに意外性を感じ、子どもの固定化された考えに波風が立ちます。しかし、長い間あるケースを継続的に実行してきたため、子どもは、親の継続力を疑問視しており、「またすぐに戻るだろう」と“期待”します。そこでこの期待をまたしても“裏切って”いくのです。しばらく継続させると、やがて子どもの行動に変化が出てきます。この段階で、以前“所属していたパターン”から脱したことになります。
上記の4つのケースの場合、具体的には次のように期待を裏切っていきます。
ケース2:親が勉強嫌い → 親が何かを学び、楽しさを語る
ケース3:子どもを過度に放任 → 子どもとコミュニケーションをたくさんとる
ケース4:家庭内が無秩序 → 行動規範を作る
大野さんの場合は、「勉強しなさい」と言われ続けて勉強しなくなるケース1に該当すると思いますので、この点についてお話ししておきます。
「勉強しなさい!」という強制言葉、これは簡単に発言できると同時に、とても怖い言葉です。強制されて、「はい! やります!」と本気で思う子は1人もいないことでしょう。むしろ、言えば言うほど逆の世界へと誘ってしまいます。
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