「自分で考える子」を育てた親のある共通点 子どもの部屋を、一晩で「宇宙空間」に!

✎ 1〜 ✎ 25 ✎ 26 ✎ 27 ✎ 最新
著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小
できる子に備わっている「自ら進んで学び、考える力」。どうやったら身に付けさせることができるのでしょうか(写真:bbtree / PIXTA)

私のこれまでの経験から、いわゆる「できる子」にはある特徴が備わっているように思います。それは、自ら進んで学んでいく能動的姿勢と、基本や本質から物事を考える姿勢が身に付いているということです。

「右とは何か?」と問われて、なんと答える?

突然ですが、「右とは何か」と問われたら、皆さんはどのようにお答えになりますか。

この連載の記事一覧はこちら

一見、簡単なようですが、急に聞かれたら多くの人が答えに窮してしまうはずです。「一般に人が食事の時にはしを持つ側」とか「一般に心臓がない側」という回答をされる方がいます。もちろんこれは、悪い答えではありません。しかし、この答えには普遍性がありません。左利きの人や心臓が右側にある人もおられるからです。

こうした問題を自らの視点で本質から考える子どもがいます。言い換えれば、根底から物事の本質をとらえることができる子どもです。もちろん生まれながらにその種の能力を備えている子どももいるでしょう。けれども、皆が皆そういうわけではありません。親が子育てを工夫し、粘り強く接していると、そういう子どもに成長していくというのが私の実感であり、仮説です。

一例をご紹介しますと、以前こんな子どもがいました。「右とは何か」という問いに、多くの子どもがとまどいを見せる中で、「時計の文字盤で12を上にして、3時の方向」「数学の座標平面で、x軸の値が大きくなる方向」と答えたのです。もちろん、この答えも、時計の文字盤の並びや数学の座標の概念が衆知であるということが前提となりますが、なかなか良い視点です。この子どもをつぶさに観察すると、いつも何を考えるのにも、オリジナルな発想を持つ傾向がありました。家庭において“考える習慣”を身に付けさせたのだろうな、と思いました。

医学部受験の指導の現場で多くの子どもと接していると、これは、と思う子どもに出会うことがあります。以前、こんな出来事がありました。

次ページ3人の子をスタンフォードに入れた母の子育てとは?
関連記事
トピックボードAD
キャリア・教育の人気記事