グローバルエリートが半年の連載を振り返る

「グローバルエリートは見た!」反省会

 グローバル化の進展により、国の枠を超えて活躍する「グローバルエリート」が生まれている。しかし、そのリアルな姿はなかなか伝わってこない。グローバルエリートたちは何を考え、何に悩み、どんな日々を送っているのか? 日本生まれの韓国人であり、国際金融マンとして、シンガポール、香港、欧州を舞台に活動する著者が、経済、ビジネス、キャリア、そして、身近な生活ネタを縦横無尽につづる。

反響が大きかったユニクロネタ

さて、時が経つのは早いもので、「グローバルエリートは見た!」が始まって早、半年である。これを節目に今後何を書けば、親愛なる読者の皆様及び「東洋経済オンライン」編集部の皆様の需要に応えられるのか、皆様と一緒に考えてみたい。

まず反響が大きかったのがユニクロネタだ。進む貧富の格差やワーキングプアが社会背景にある中で、その象徴としてやり玉に挙げられたわけだが、進む社会格差と貧困固定化への反発、及び的外れなスケープゴートを造りたい人間の弱さがこの問題の根底にあるといえよう。

そもそもわれらが東洋経済期待のエース・風間直樹記者の取材への反響が大きかったので、恥ずかしながらそれに乗っかってやろうと思ったのがきかっけだった。しかし読者の皆様からの反響が大きく、“勝ち組エリートではない人の生き方や敗者復活に関しても、もっと取り上げてほしい”という声を多数いただいた。

国際路線で言うと、レバノンペルーネタは苦労した。いちいち私の友人である彼等・彼女たちを取材しインタビューするわけだが、英語での内容をいちいち日本語に訳するだけでも面倒だし、私は面白いと思ったのだが思ったより不発で、海外ネタは日本のテレビや新聞でもあまり取り上げられない理由がわかった。しかし今後は大して人気がなくても、東洋経済オンラインのさらなるグローバル化を推進すべく、意識的に海外ネタを増やしていく所存である。

また印象に残っているのが、城繁幸さんとの対談だ。城さんにはいつもながら切れのあるいいお話をいただいたが、私自身は何も目新しいことは語っておらず、今日もカラスは黒いねぇ、くらい当たり前のことなのだが、読者の皆様に驚きをもって迎えていただいた。

人間は不安に思っているトピックに関して読みたがるので記事が拡散したのだとも考えられるし、雇用不安が高まる中、雇用不安は人生の不安の中でも最も強い不安のひとつなので、そもそも関心を抱いている方の母集団が大きいのだとも考えられよう。

かつ若年者の失業率があがり先行きが見えない中で、気を引き締めて頑張ってや、と気合を入れる系の話も結構需要が高い。サッチーやミッチーやデヴィ夫人、細木和子さんなど、正しかろうが間違っていようが、とにかくご意見番的な厳しい意見に謎の需要があるのも日本市場の特性だ。

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