アメフトに潜む不公平?攻撃権を競り落とせ!

「偶然による不公平」は経済学で改善できる

アメリカンフットボール、オーバータイムの不公平

著者:安田洋祐(経済学者、政策研究大学院大学助教授) 撮影:尾形文繁

2013年2月3日、アメリカ最大のスポーツイベント、スーパーボウルが開催された。アメリカンフットボールのプロリーグ、NFLの全米チャンピオンを決める試合だ。全米一の視聴率やテレビ広告費が話題になることも多い。

今回は、この祭典に寄せて、アメフトの延長戦に潜む、ちょっぴり意外な公平性の問題を見ていこう。

アメフトは、2チームが、ボールを確保する攻撃側(オフェンス)か守備側(ディフェンス)となって進行し、特殊な場合を除き、得点する機会はオフェンスだけにある。

攻守が明確に分かれている点は野球やテニスに似ている一方、試合時間はサッカーやラグビーのようにあらかじめ決められているのが特徴だ。同点で試合が終了した場合には、オーバータイム(以下、OT)と呼ばれる延長戦に突入する。このOTのルールをめぐって、近年NFLで論争が巻き起こった。

OTでは、どちらかのチームが点を取った時点で試合終了となる。しかし、ディフェンスは原則、得点できないため、コイントスで先にオフェンスとなったチームが圧倒的に有利になってしまう。

次ページ不公平な状況を改善するのは「自発的決定」だ
キャリア・教育の人気記事
トピックボードAD
関連記事
  • 晩婚さんいらっしゃい!
  • 新型コロナ、長期戦の混沌
  • 野口悠紀雄「経済最前線の先を見る」
  • あふれる独自性 ニッポンのすごい研究者
トレンドライブラリーAD
人気の動画
保険営業 ノルマ未達なら「雇用契約打ち切り」の無惨
保険営業 ノルマ未達なら「雇用契約打ち切り」の無惨
ラーメン店の倒産ラッシュが必然でしかない事情
ラーメン店の倒産ラッシュが必然でしかない事情
攻撃的な人の態度を軟化させる絶妙なワザ
攻撃的な人の態度を軟化させる絶妙なワザ
人望のない人は「たった一言」が添えられない
人望のない人は「たった一言」が添えられない
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
トレンドウォッチAD
漂流する東芝<br>舵取りなき12万人の悲運

再出発したはずの東芝の漂流が止まりません。再建請負人の車谷暢昭社長が電撃辞任。緊張感が増すファンドとの攻防や成長戦略の構築など課題は山積しています。従業員12万人を超える巨艦企業はどこに向かうのでしょうか。

東洋経済education×ICT