「不確実性」を買う?新春「福袋」のカラクリ 「リスク・プレミアム」を超える魅力とは?

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福袋は、日本限定の「縁起物」?

著者:安田洋祐(経済学者、政策研究大学院大学助教授) 撮影:尾形文繁

いまや新年の風物詩となった福袋。実は国際的には非常に珍しいもののようだ。著者の勤める大学には多くの留学生や外国人同僚が在籍しているが、彼らに尋ねてみても、自分の国にそういった商品がある、という反応はなかった。

私自身も海外で福袋を見掛けたことは一度もない。日本人にとって当たり前の福袋だが、かなり特殊なガラパゴス的商品なのかもしれない。

確かに、ちょっと冷静に考えてみると、「福袋」という販売方法は一風変わっている。通常の商品と違い、いくつかのアイテムがパッケージに詰められていて、しかもその内容が消費者にはわからない。

「×万円相当の福袋」のように、定価(または通常の販売価格)の合計額が、目安として知らされていることは多いが、どのような商品が入っているかは、実際に買ってみるまで闇の中、いや袋の中なのである。こんなリスキーな売り方がよその国で流行らないのも、当たり前のような気がしてくる。

では、福袋というのは日本固有の非合理な慣習、商法にすぎないのだろうか?

それとも、この売り方には何らかのメリットが潜んでいるのだろうか?

今回は、福袋をめぐるこの興味深い問題について、経済学的な視点から皆さんと一緒に考えていきたい。買い手と売り手のインセンティブに注目しながら、経済学の力で見えない福袋の中身を読み解いていくことにしよう。

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