「攻撃権」+「ヤード数」?ケーキカットとオークション
ケーキカット方式は、片方のチーム(先手)がヤード数を指定し、もう一方のチーム(後手)がそのヤード数の下でオフェンスかディフェンスかを選ぶ、というやり方だ。
ケーキを二人で公平に分けるにはどうすればよいか、という問題に、経済学では「一人がケーキを半分に切って、もう一人にどちらを取るか選ばせる」という目からウロコの解決方法が知られている。それをOTに応用したというわけだ。
実際にこの方式を採用する場合には、コイントスによってランダムに先手と後手を決定すればいい。攻撃権の決定権限は後手が握っているため、先手はどちらのチームが攻撃権を取っても有利・不利が出ないように、公平にヤード数を決定しようとする、というのがミソだ。
一方、オークション方式は、各チームがそれぞれヤード数を決めて、より大きな数字、つまり攻撃時、より不利になる条件を指定したチームが攻撃権を得る、というやり方だ。
ヤード数を入札金額と置き換えると、オークションに対応していることがわかるだろう。実際のヤード数をどのように決めるかについては、さまざまな可能性がある。競り上げ方式のオークションのように、徐々にヤード数を上げていく「公開型」で、どちらか一方のチームが降りた時点のヤード数で、競り勝ったチームが攻撃権を獲得してもいいし「封印入札」のよう、両チームがにあらかじめ決めたヤード数のうち、より高い方を採用してもいい。
重要なのは、ケーキカット方式の先手と同様、両チームとも攻撃権の有利・不利が発生しないように入札ヤード数を決定するため、結果的に公平性が達成される、という点だ。
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