「元気がないね」って言わないでほしい。Z世代に上の世代がやりがちな逆効果コミュニケーション

「おたがいに悪意はないのに、すれ違うコミュニケーション」を「見える化」するには?(写真:jessie/PIXTA)
最近、部下が悩んでいるようだ。仕事なのか、プライベートなのか、いずれにせよ何とか相談に乗って、やる気を取り戻してほしい。そんな思いからかけた「最近、元気ないね」という言葉。それが、ますますZ世代の心を遠ざけてしまうこともある。
野村総合研究所でコンサルタントとして、消費者マーケティングに携わり、『Z世代コミュニケーション大全』を上梓した松下東子氏が、アンケートやヒアリングなどの豊富なデータに基づいて「おたがいに悪意はないのに、すれ違うコミュニケーション」を「見える化」し、どうすればすれ違いが解決するか?について具体的にお伝えする。
私は日ごろ、部下とのコミュニケーションに悩む企業の管理職の方々向けに、ワークショップを実施したりもします。
世代の異なる相手に対し、「どのように声をかけたらよいか悩ましい」「相手が、意図しない受け取り方をしかねない」というような、コンフリクト(対立)・シチュエーションを提示して、どんな風に声をかけたらよいと思うかを考えていただくのですが、実はこの「悩んでいる様子の部下の相談に乗る」というシチュエーションが一番難しいと言われます。
何かに悩んでいそうというデリケートな状態、今にも消えそうなやる気の火、ひとつ間違えれば会社に来なくなってしまうかもしれない、やめてしまうかもしれないといった不安がある中で、どんな声をかければよいのかわからないというのです。
「元気がないね」って言わないでほしい
そんな中で絞りだした、「最近元気ないけど、何か悩みでもある?」という言葉、実はZ世代の皆さんに話を聞いてみたところ、「元気がない」という注意はしないでほしいと言われてしまいました。
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