時代を彩った「角川映画」とは何だったのか?

宣伝マンが振り返る40年の歴史

――全盛時の角川映画は、ほとんどの作品が東映配給でした。

たまたまうちのセクションの洋画配給部という部署が、ブルース・リーやジャッキー・チェンの映画などをやっていたところでしたが、買い付けに苦労していてどうしてもインディーズ系の映画しか上映できなかった。その頃から「洋画系配給部」と名前も変えて、角川映画を専門にやるセクションに変わっていくんですよ。ある意味、本体とは別に配給も宣伝もやるという、別動部隊ですよね。

宣伝の材料は撮影現場にある

『戦国自衛隊』(主演:千葉真一)は多額の製作費をかけ、宣伝も大々的に行われた(C)KADOKAWA1979 

――その頃、遠藤さんも経理部から、洋画系配給部に異動された。

はい。僕が宣伝の仕事に変わって、最初に現場に送り込まれたのは『戦国自衛隊』でした。この撮影前に、千葉真一さんとJAC(ジャパン・アクション・クラブ)の方々が、福島県南相馬市の原町で強化合宿をやったんですよ。アクションチームはすでに合宿を始めていたのですが、千葉さんだけはマスコミと一緒に現場に向かうということになった。僕は千葉さんの家の自宅を教えてもらって、会社の車で迎えに行ったのですが、そこで迷ってしまって、20分くらい遅刻。千葉さんにしかられてしまいました。

――いきなり洗礼を受けたと。

会社の車だからと安心したのが原因なので自分のせいなのですが、そういうことも含めて、早めに場所を把握しておく必要があった。昔の映画の現場の人は怖かったですしね。

角川映画には、日活や大映出身の人が多かったのですが、やはり角川さんの映画は予算もありましたので、混成チームでスタッフの皆さんは必死にやっていました。でも、宣伝部というのは基本的には現場にいる時にはあまりやることはないんですよね。

――それでも宣伝マンは撮影現場に行くべきだというのが遠藤さんの考えだそうですね。

当時と今とでは価値観が違うかもしれませんが、現場にいるといろんな情報が落ちている。スナップ的な写真を撮らせてもらうだけで、後々、その写真が使えることもある。スタッフと役者さんが会話をしている仲間に入れて頂くと、面白い話を聞けたり。そういったことがいっぱいある。そこにいないと役者がどういう面持ちで現場に向かっているかも分からないですからね。

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