「君の名は。」が1分たりとも退屈させない秘密 新鋭アニメ監督・新海誠が語る作品の手応え

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映画『君の名は。』8月26日より全国東宝系にて公開  ©2016「君の名は。」製作委員会
『秒速5センチメートル』や『言の葉の庭』など、詩情あふれる映像美と、せつなさを内包した物語世界で、国内外に熱狂的なファンを持つアニメーション監督・新海誠。そんな新海氏の最新監督作品『君の名は。』が8月26日より全国東宝系にて公開される。
夢の中で入れ替わる少年と少女の、恋と奇跡の物語を描き出した作品で、作画監督に、多くのスタジオジブリ作品を手掛けた安藤雅司、キャラクターデザインに『心が叫びたがってるんだ。』の田中将賀など、日本最高峰のスタッフが集結している。さらに神木隆之介、上白石萌音、長澤まさみ、市原悦子といったキャスティングにも注目が集まっている。
同作品は東宝が配給し、新海監督の作品としては最多となる全国300スクリーン超の規模での公開が決定している。前作『言の葉の庭』の公開館数が23スクリーンスタートだったことを考えると大幅なステップアップで、新海監督への期待が高いことがうかがい知れる。
今回、ヒットメーカーとしての飛躍が期待されている新海監督に、新作に対する手応え、思いなどを聞いた。

最初から面白くなる手応えはあった

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――作品が完成した今の心境は?

毎日、絵コンテを1日15時間描き続けたり、途中で小説を執筆しなくてはならなくなったり、肉体的にはハードな時期もありましたが、今回の作品は絶対に面白くなるという手応えが最初からありました。出来上がった時の高揚感はこの上ないものでしたし、多くの人に納得してもらえる作品になったという充実した気持ちがあります。

――本作は、全国300館規模での拡大公開となります。これまでの新海作品の公開規模から考えると、大幅なステップアップだと思うのですが。

ビジネス的な話で言うと、いいものを作ったから当たるわけではない。結局は「積み重ね」なんだと思います。たとえばジブリ作品には何十年もの積み重ねがあります。それはスタッフの技術の積み重ねもありますし、知名度の積み重ねもあります。その積み重ねがあって観客は「見てみようか」ということになる。細田守監督の作品も、観ようと思わせてくれる品質保証がある。

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