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海外資金流出が円を実質史上最安値に押し下げる。実質金利マイナスに緩和政策。生活必需品は輸入頼みで円は史上最低水準を下回る。

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食料品や医薬品など生活必需品を輸入に頼る構図が強まる(写真:PIXTA)

昨年はドルが主要通貨10通貨の中で最弱となったため、ドル円相場だけ見ているとわかりづらいが、円はドルの次に弱い通貨となった。つまり、円は5年連続で主要通貨内での最弱通貨争いをしたことになる。この結果、貿易相手国との通貨の強弱をインフレ率を除いたベースで見た実質実効為替レートで、円は史上最低を記録した2024年7月とほぼ同水準まで下落している。

円は史上最低水準を下回りさらに下落

極端な円安水準からなかなか正常な水準に修正されず、円安進行が続いているのは、日本の実質金利がマイナスの状態から脱することができず、日本から海外への資金流出が続いているためと考えている。マイナスの実質金利が続くかどうかについては、高市早苗政権による緩和的な財政政策の下で、日本銀行がどこまで金融政策を引き締められるかに懸かっている。実質金利がすでにマイナス状態で財政政策も金融政策も緩和的な状態が続くと、円は史上最低水準を下回ってさらに下落するだろう。

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また、日本から海外への資金流出も依然続いている。そこで今回は25年通年の国際収支からその状況を検証してみたい。

25年中の経常収支は過去最高の31.9兆円の黒字となった。しかし、内訳を見ると引き続き第1次所得収支だけが黒字となっている。第1次所得収支は過去に行った海外投資から得られるリターンだ。昨年は41.6兆円と過去最高を記録した。基本的にはかなりの部分が日本に戻らず海外で再投資されているものと考えられる。これはもはや、「日本が多額の資産を海外に保有している」のではなく、それだけ多額のキャピタルフライトが起きていることの証左として考えるべきだろう。

実際、昨年も日本企業による対外直接投資は32.8兆円と過去最大を記録した。このすべてが円売りにつながるわけではないが、国際収支に絡むフローで最も円売りに寄与しているのは日本企業による対外直接投資だろう。

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