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「国防総省の協力」というのはファンタジー
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――国防総省の指令ということで、海外に行ったそうですが、彼らの協力体制はどうだったんですか?
あれは皮肉であり、ファンタジーだよ(笑)。協力してくれることはまったくなかったよ。
――しかし、ムーア監督がミッションを遂行するべく世界各国をまわる様子が、まるでジェームズ・ボンドのようでしたが。
まさに。その通りだね(笑)。
――髪の毛もワイルドなロン毛になっていて。カッコ良かったですよ。
サンキュー(笑)。
――この映画を作る際に事前のリサーチは行ったんですか?
あまりリサーチはしなかった。というのも、実際にいろんな国に行ってみて発見するものにしたいという心意気で行ったわけだからね。だから取材対象の内容については事前にリサーチはしなかった。ただ行けばきっとすばらしい結果が待っているんだろうな、といういい予感はしていた。イタリア人が有給休暇をたくさんとっているという話を聞いた時も、ポルトガルでドラッグを解禁しているのに犯罪者がいないという話を聞いた時も、僕は驚いていたと思うけど、あれは本当のリアクションなんだ。ニュース番組やドキュメンタリーなんかは、あらかじめ答えを用意した上で取材をするわけだけど、そんなわざとらしい芝居をするべきではない。だから前情報がなく、素直な気持ちで話を聞きに行ったんだ。
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