88歳の髙森さんが重視する「暮らしのポイント」
終の住処をどう考えるか。
「令和6年版高齢社会白書」(内閣府)によると、全国の65歳以上の男女を対象にした「住宅・地域の満足度と幸福度」の調査では、住宅と地域のどちらについても満足度が高い人ほど、幸福感を「十分に感じている」「多少感じている」と答えている。
ふだん使いの漆器を中心にしたギャラリー「スペースたかもり」を主宰し、エッセイストとして活躍する髙森寛子さん(88歳)もまた、いまの住処を気に入っている。
43歳のときに、美しい桜並木に心ひかれて移り住んだマンション。40数年の年月を経た今も“豊かな人生の拠点”になっている。
東京生まれ・東京育ちの髙森さんが婦人雑誌の出版社に就職したのは22歳のとき。それ以来、88歳の今も現役で仕事を続けている。
働き始めたころは、戦後の高度経済成長期の真っ只中。好景気の波にのって出版界は活気にあふれ、髙森さんは婦人雑誌のファッションを担当した。


















無料会員登録はこちら
ログインはこちら