「私が死んだあとに、子どもたちや孫たちが時々YouTubeを見て、私のことを思い出してくれたらうれしいなあと思ったんです」
登録者数16.8万人のYouTube『Earthおばあちゃんねる』を、孫の「あーす君」と共同作業で配信する89歳の多良美智子さんは、チャンネル開設当時の思いをそう振り返る。
開設はコロナ禍の2020年8月。YouTubeとの出会いはコロナ給付金でスマートテレビを購入したこと。あーす君にYouTubeの視聴方法を教えてもらった。元々、インテリアや料理が好きだった多良さんは、料理動画や自宅紹介動画にはまり、ふとひらめいた。
「おもしろそう。私もやってみたい」
夫の遺品もさっぱりきっぱり処分
自称“すぐやる課”の多良さんは、当時中学生だったあーす君に相談を持ち掛けると、あーす君は快諾。年の差70歳のYouTuberコンビが誕生した。
動画の舞台は、多良さんが新築時から暮らす築57年の団地。
まな板を縦にしか置けない団地サイズのシンク、2口ガスコンロのキッチンで日々の食事や得意料理を手際よく作り、編み物や裁縫の腕前を披露し、趣味の絵手紙や手作りの雑貨など愛用品に囲まれた3DK・50㎡の城を案内する。
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