夏休みに観たい《懐かし映画・7選》。中高年は“あの頃の青春”がよみがえる…?「号泣必至の感動作」「叙述トリックの名作」などご紹介

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懐かしの映画
灼熱の夏はレジャーを楽しむのもよいが、冷房の効いた部屋で「懐かしの映画」を観る過ごし方もオススメだ。写真はイメージです(写真:8x10 / PIXTA)
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社会人にとっても心躍る夏休み。仕事が中心の多忙な日常からほんのひととき開放されるリフレッシュの時間になる。

旅行やレジャーなどもいいが、冷房の効いた室内で過ごすのも、日頃の疲れを癒やす気分転換になりそうだ。

そんな時間にオススメしたいのが映画鑑賞。情感豊かに夏休みを過ごしたいあなたに、筆者の考える「懐かし映画」7選を紹介する。

被爆家族の人生を温かく描く傑作

終戦から80年となる今年、メディアでは戦争を振り返る特集などが8月15日の終戦記念日に向けて多くなる。戦争について改めて考えたり、思いを寄せたりする時間も増えるだろう。そんな今夏に観てほしい映画がある。

さまざまな視点で戦争を描く映画があるなか、その人間ドラマに感情移入して涙が止まらなかったのが、広島で被爆した家族の3世代にわたる物語を描く『夕凪の街 桜の国』(2007年)。

原爆をテーマにする本作は、戦時と現代を生きる2人の女性の人生にスポットを当てる。1955年の広島の原爆スラム(夕凪の街)を舞台にする前半は、戦時下を生き延びた被爆女性が、原爆症と心に負った深い傷を抱えて生きる姿が映される。

そして物語は、現代の東京を生きる被爆二世の姪へとつながる。子どもの頃から東京で生活してきた彼女にとって、日々の多忙な日常のなかで、戦争も原爆も過去の出来事だ。しかし、ある事情から自身のルーツに触れ、被爆家族が背負ってきた過去が紐解かれていく。

それぞれの時代を生きた被爆家族を通して、市井の人々の視線から原爆が描かれる。そこからは、被爆者だけでなく、われわれ日本人全員が当事者になる、終わっていない問題があることに気づかされる。

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