「若いときから首が冷えるのがいやだったので、タートルネックなど襟の高いものを着ています。首にしっかりフィットしなきゃいやだし、着ているうちに首元がテレンとゆるんでくるのもいや。
だから主役ではなく下に着るものでも、ある程度、質のよいものを選んできました。そのおかげか、何回洗濯してもくたびれることなく、今も着続けているものが多いです。
年を取ると首の辺りの衰えを隠すために、襟元の見えにくい服を着る人もいると思うのですが、私は若いときから好きで襟の高いものを着ていたので、ずっとそのままです」
ちなみにグレイヘアがすてきなボブカットの髪型も、驚くなかれ、「おかっぱ」と呼ばれた幼稚園時代からほとんど変わっていないそうだ。
「昔は床屋さん、今は美容師さんがカットしてくださっていますけど」
20代の頃、ばったり再会した幼稚園の同級生に、「あなた、幼稚園のときのまんまね」と言われたこともあるとか。

「年を取ったら、おばあさんらしいヘアスタイルになるのかなと思っていましたが、全然そんなこともなく(笑)。そして80代になって、もうこのままでいけると思ったら、すごく気が楽になりました。
それに耳が聞こえにくくなって補聴器を使い始めたときは、耳が髪の毛で自然に隠れるので、このヘアスタイルでよかったって改めて思いましたね。最初の頃はまだ見栄を張っていたんですよ(笑)」
家に「お金をかけたこと」
自宅にまとまったお金をかけたのは、いま住むマンションを46年前に築8年の中古で購入したときと、6年前の台所リフォーム時だけ(前編参照)。
購入時は、和室と洋室の6畳2間続きと7畳、そして5畳という間取りだったが、6畳2間をつなげてリビングダイニングにリノベーションした。ここから桜並木が一望できる。
押入れを全部取り払い、床から天井まで壁面収納を造作したのもこだわりだ。


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