「洋服は必ずリフォーム」「夫婦で自室を持つ」素敵な暮らしの88歳がたどり着いた、《最高に快適な老後》の生き方

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「若いときから首が冷えるのがいやだったので、タートルネックなど襟の高いものを着ています。首にしっかりフィットしなきゃいやだし、着ているうちに首元がテレンとゆるんでくるのもいや。

だから主役ではなく下に着るものでも、ある程度、質のよいものを選んできました。そのおかげか、何回洗濯してもくたびれることなく、今も着続けているものが多いです。

年を取ると首の辺りの衰えを隠すために、襟元の見えにくい服を着る人もいると思うのですが、私は若いときから好きで襟の高いものを着ていたので、ずっとそのままです」

ちなみにグレイヘアがすてきなボブカットの髪型も、驚くなかれ、「おかっぱ」と呼ばれた幼稚園時代からほとんど変わっていないそうだ。

「昔は床屋さん、今は美容師さんがカットしてくださっていますけど」

20代の頃、ばったり再会した幼稚園の同級生に、「あなた、幼稚園のときのまんまね」と言われたこともあるとか。

髙森寛子さん
ヘアスタイルも洋服も、昔から好みはほとんど変わらない(撮影:梅谷秀司)

「年を取ったら、おばあさんらしいヘアスタイルになるのかなと思っていましたが、全然そんなこともなく(笑)。そして80代になって、もうこのままでいけると思ったら、すごく気が楽になりました。

それに耳が聞こえにくくなって補聴器を使い始めたときは、耳が髪の毛で自然に隠れるので、このヘアスタイルでよかったって改めて思いましたね。最初の頃はまだ見栄を張っていたんですよ(笑)」

家に「お金をかけたこと」

自宅にまとまったお金をかけたのは、いま住むマンションを46年前に築8年の中古で購入したときと、6年前の台所リフォーム時だけ(前編参照)。

購入時は、和室と洋室の6畳2間続きと7畳、そして5畳という間取りだったが、6畳2間をつなげてリビングダイニングにリノベーションした。ここから桜並木が一望できる。

押入れを全部取り払い、床から天井まで壁面収納を造作したのもこだわりだ。

台所
使い勝手が格段に向上したリフォーム後の台所。家の中ではここで過ごす時間が長いという(写真:書籍『85歳現役、暮らしの中心は台所』より、撮影:長谷川潤)
リビングダイニング
40数年前にリノベーションしたリビングダイニング。窓はベランダにつながる(写真:書籍『85歳現役、暮らしの中心は台所』より、撮影:長谷川潤)
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