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MIT流、思い込みを打ち破る方法

運営マネジメントチームは12名で、日本で社会起業家を支援する活動をしていた山本さんは、入部早々、このチームの一員となった。

SEIDでは、MITの授業で使用するケーススタディ(企業事例)の作成、イベントの主催、ビジネスコンペティションへの参加支援、社会的企業の起業支援などを行っている。

新興国の開発を支援する団体SEIDのリーダーたち(写真前列中央が山本さん)

大学発のイノベーションを促進するための大学連盟、「NCIIA(National Collegiate Inventors and Innovators Alliance)」による寄付金などが、SEIDの主な財源となっている。

SEIDは、世界中の開発プロジェクトに、MITスローンの学生がボランティアで参加できるプログラムを主催している。

2013年現在、ケニアのSanergy社(ナイロビのスラム街に低コストの下水設備を導入)、タンザニアのEGG Energy社(安価なポータブルバッテリーを低所得者層に販売)、南米エクアドルのFundación Pachamama社(太陽光発電ボートを利用した公共交通網の整備)など、11の開発プロジェクトに協力している。

SEIDのマネジメントに携わる一方で、山本さんが挑戦したのが、自らがディレクターを務める日本の社会起業家支援団体「World in Asia」の活動とMITを結びつける試みだった。

World in Asiaは、「被災地・東北から、世界を変えるイノベーションを起こす」をモットーに設立された、日本初の「ソーシャルベンチャーキャピタル」。2011年に、山本さんほか6名で創設された。

山本さんが立ち上げに参画した、日本発のソーシャルベンチャーキャピタル「World in Asia」のメンバーと

日本国内外からの寄付金を原資に、社会起業家の活動を支援し、10万人の被災者の生活再建を目標としている。現在、5つのプロジェクトに投資が行われている。

山本さんは、いわば、World in Asia のアメリカ支部長のような立場だ。資金を募っているWorld in Asiaに何とか協力できないか、と考え、2011年秋、MITが主催するビジネスコンペ「$100K」(ハンドレッドケー)に挑戦することにした。

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