北方領土問題は結局どのように落ち着くのか

日本が行うべきことは、はっきりしている

北方領土問題の落としどころはどこなのでしょうか?
わたくし、TKO木本武宏がTKO(東洋経済オンライン)で、複雑な現代の世の中について学ぶ対談です。東アジアの現状について学ぶ第3タームの最終回は、ずっと進んでいないように見える北方領土問題についてです。歴史を振り返りながら、独自の視点でわかりやすく解説していただきました。今回の講師も外交官出身の論客、美根慶樹さんです。

北方領土問題のポイントは千島列島にある

この連載の過去記事はこちら

木本:北方領土問題、難しいです。

美根:簡単な整理から始めましょう。まずサハリン、むかし樺太と呼んでいました。千島列島、これは20の島からなります。そして歯舞色丹(はぼまい・しこたん)、この3つが北方領土なんです。ただサハリンは考えなくてよいでしょう。

木本:サハリンはすでに関係ない場所なんですね。

美根:歯舞色丹はロシアが返してもいいとすでに公言したことがある。ただ、「実行するには条件がある」と言っています。それが整っていない。ロシアの考えははっきりしている。問題は千島列島の20島をどうするかです。

木本:北方領土問題のいちばんのポイントはそこなんですね。

美根:もう1つの整理は、政府が国会で表明しています、北方領土問題とは北方4島の問題であるということです。これは歯舞、色丹、国後、択捉(くなしり・えとろふ)の4島を指します。つまり北方領土問題とは、狭義の場合には4島を指すのであり、広義の意味ではサハリン・千島列島も含む全エリアを指します。北方領土問題は2重の意味がありますが、4島という意味でははっきりしているのです。

次ページ日本が歯舞色丹を返せと言っているのはなぜ?
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