北方領土問題のポイントは千島列島にある
木本:北方領土問題、難しいです。
美根:簡単な整理から始めましょう。まずサハリン、むかし樺太と呼んでいました。千島列島、これは20の島からなります。そして歯舞色丹(はぼまい・しこたん)、この3つが北方領土なんです。ただサハリンは考えなくてよいでしょう。
木本:サハリンはすでに関係ない場所なんですね。
美根:歯舞色丹はロシアが返してもいいとすでに公言したことがある。ただ、「実行するには条件がある」と言っています。それが整っていない。ロシアの考えははっきりしている。問題は千島列島の20島をどうするかです。
木本:北方領土問題のいちばんのポイントはそこなんですね。
美根:もう1つの整理は、政府が国会で表明しています、北方領土問題とは北方4島の問題であるということです。これは歯舞、色丹、国後、択捉(くなしり・えとろふ)の4島を指します。つまり北方領土問題とは、狭義の場合には4島を指すのであり、広義の意味ではサハリン・千島列島も含む全エリアを指します。北方領土問題は2重の意味がありますが、4島という意味でははっきりしているのです。
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