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■サイバーエージェント女子はなぜキレイ?

孫 ちょっと僕も藤田さんに質問したいんですけど。すごい何でかなって思っているのが、最近すごいスタートアップの子たちといろいろ話をしてると、キラキラCA(サイバーエージェント)女子っていう言葉があるらしくて、キラキラCA女子と合コンしたいっすっていう、すごいサイバーエージェントにかわいくて優秀な女性がいるというのは、すごいみんな言ってて。ますますそんなふうになってるらしいですけど。どうやってそういうふうに、キラキラ女子は集まるんですか?(一同笑い)

藤田 いやあ(一同笑い)。確かにそれは美人は多いですよね。

孫 どう逆立ちしても、そんな人は集まらんなあという。

藤田 やっぱり、最初そういう人が集まってから、脈々と受け継がれていくだけだと思いますけど。ちなみに最初会社を作るときに、お手本にさせていただいたのがリクルートさんみたいな。リクルートのような会社というイメージから始まって、今、このような会社になったと。

ちなみにあの、この流れで峰岸さんに。リクルートはすごい文化があって、強い会社で、悪くいうとドメスティックにすごく強いような感じもするんですけど。今、すごく海外展開に力を入れてらっしゃるじゃないですか。海外から見ると、リクルートの売り上げ規模というか利益規模というのは、かなり謎じゃないかなと、謎っていうか、名前も知らなくて、何でこんなふうになってるんだろうって思うんじゃないかと思いますけど。

今、海外展開されていて、どういう形を、どういう姿を目指していこうとしてらっしゃるのか。逆にいうと、難しいなと思うのは、国内のほうが強ければ強いほど、なんか海外との融合、外国の土地と融合していくことが非常に難しいんじゃないかなと思ってるんですけれど。

峰岸 はいはい、そうですね。先ほども申し上げたんですけど、この3、4年間くらいずっと海外、US、シリコンバレーですとか、アジアの各国とか回って。

あとたとえばアメリカでは、もう従業員2000人いるんですよ。M&Aをさせていただいて。アジアではですね、資本参加とか結構させていただいて、たとえば、フィフティーワン・ジョブ。中国の求人のサイトに4割ぐらい、資本を出資さしていただいたりとか、BoLeっていうエグゼクティブサーチの会社には十数パーセント資本参加させていただいたりとかして。

そこでたとえば、アメリカの会社でも、私たちのマネジメントチーム、ですから部長さん以上ぐらいで、3社の合計で2000名ぐらいいる中で、そうですね、10名から20名くらい行ってるんですね、すでに。サイバーさんもさっきおっしゃっていただいたんですけど、リクルートは創業52年なんですけど、やっぱりすごくいまだにベンチャー精神があって。

1つはですね、当事者、従業員の一人ひとりが、当事者意識をむちゃくちゃ持っていた、あるいは、持った人が集まるっていうことになっていまして。この前提は、すごく社内の情報公開してるんですよ。それはたぶんサイバーさんも一緒だと思うんですけど。

何でもかんでも透明化して、そして楽しく競い合って、その代わりコミット、自分で何かやりたいことは自分でさせるとか、すごく当事者意識を持つ情報公開を徹底してやって、そのことによって、やっぱりロイヤルティって出てくる。会社の情報を明かすことによって、この会社を良くしたいとかって思うと思うんですよね。

なので、そういう仕組みをやはり52年かけて作り上げてきて、それが延々と引き継がれてきて、いまだに、先ほど言いましたように、30代前半の平均年齢になっていると。

そういうような、仕組みというものを、アメリカの会社とか、アジアの会社でも、私たち十数名のメンバーがお伝えしてるんですよ。もっと案外、世界の会社どこでもですけど、日本でもそうなんですけども……。DeNAさんやサイバーさんもGMOさんもすごく情報を公開されていて、社内のロイヤルティを高められていて、日本でも珍しいことです。それは、世界でも一緒で、珍しいものは珍しいんです。これは僕はもともと3、4年で確信しているんですけど。これは日本で成功しているやり方っていうのは、世界でも必ず成功できる。

なので、そういったことを、期待して逆に押し付けたりしない。僕たちこういうふうにやっています、 もうちょっと、情報公開していただけますか、というようなことを、お話して、そして、自分たちで選んでいただく、こちらもやはり、現地のカルチャーとか現地の労働法とかリスクのマネジメントっていうのは日本の会社はできないので、現地の方にはローカルの従業員の方がいて、そこに日本で培ったやり方とか、日本のサービスの良いところとかをナレッジし合う。そして、現地のマネジメントチムにも、そのいいところを取ってもらおうと。

だから、僕らのいいところを取っていただくんです。そうすると、みるみるうちに会社が良くなっていきます。従業員もすごい生き生きしてくるし、今までなんか情報が公開されてなくて、数字だけ上がって、その数字に向けて頑張っていたんだけど、今は自分のやりたいことをやれるんだっていう、すごく当事者意識を持っていただくとか。そういうふうに変わってきていまして。ですから、そういうところは、おそらく世界共通なんじゃないかなとすごく確信してますね。

藤田 ちょっと、質問がずれてしまうんですけど、峰岸さんは40代だし、出木場さんも僕より年下で役員になられて、誰がそんな、決めているんですか? 50年も経っているのに、若い人を採用したりとか。普通は上の人が辞めたくなくて、上が突っかえてくると思うんですけど。

■リクルートは辞めるときに怖い存在

峰岸 それはね、リクルートを若いときに何回も辞めようと思ったときに、逆に客観的にリクルートを怖いなと思ったところがあって。それは、上の人たちが圧倒的にあくどくないんですよ。あくどくないんですよ。ずっと会社の中で、サラリーマンで、部長になって役員になってっていうふうになると、寄っかかりますよね。そういうものが……そういうふうになってる自分がかっこ悪い、っていうふうになってリクルートを辞めていくんですけど。いろんなレイヤーでね。課長レイヤー、部長レイヤーで。なので僕らは、リクルートを辞める人たちは、リクルートを卒業するっていうんです。この場にも随分元リクルートの方が、いらっしゃると。私も数十名の方とお会いしまして。

藤田 数十名ですか? 

峰岸 いらっしゃいました。なので、そういうふうな、上がおとなしい、来ないというか、押していけばそれを若い方々が、そうじゃないと、ダサいと見られると、いうことが52年間続いてきたことが、すごいいいことなんじゃないかなと思っています。

藤田 ちょっと謎ですけど。

峰岸 謎ですね。たとえば、取締役の会長職ってありますけど、前社長(柏木斉)は相談役ですから、実は執行には一切携わってはいませんので。

藤田 熊谷さん、ちょっとこの圧倒的に有利な立場を利用させていただいて(一同笑い)、クリック証券、FXでは揺るぎないナンバーワンになってますけど。かつてはネット業界って、ネット証券がいちばん儲かる商売だったじゃないですか? ところが今見ると、皆なんか苦しそうですけど、総合証券っていうので、こだわってらっしゃると思うんですけど。今後のクリック証券の成長性を教えてください。

熊谷 GMOクリック証券は現在FXで取り扱いが国内1位に何カ月か続けてならせていただきまして。証券は最後発なんですけど、マネックスさんと、カブドットコムさん、松井さんを抜いて、今3位になっています。1位がSBI(証券)で北尾(吉孝)さんのところで、2位が三木谷(浩史)さんのところ、楽天証券。

やっぱりかかわっている人たちは、ナンバーワンじゃないと、自分でやっていることがいちばんお客様に支持されて、結果として1番になってないと、かかわっている人たちは誇り持てないじゃないですか。自分がやってることは万年2番なんだとか、万年3番なんだと思ったら、モチベーション下がりますよね。だから、目指しているところは、全商材1位なんです。しかも、FXで1位ですけど、なんちゃって1位なんで、2番と3番と一緒になったら、すぐ越されちゃうようななんちゃって1位なんで。

藤田 じゃあ、われわれのサイバーエージェントFXのところと合併しろということですか?(一同笑い)

熊谷 いやいや……合併という言葉は使わないようにしているんで(一同笑い)。冗談です。いやいろんな作戦がありまして、やっぱりシェアをどんどんどんどん高めていきたいなというふうに思っておりまして、FXも証券も頑張るつもりでいます。はい、はい。

藤田 不思議なんですけど、どのような手を使って、いつの間に3位になられたんですか? 

熊谷 淡々粛々と、商いは飽きないで。淡々粛々とやっております。

藤田 はい。ありがとうございました。最後に会場の、皆様から、もしご質問がありましたら…。

■エンジニアの育成に対する考え方

質問者1 エンジニア側の質問をしてみたいんですが、なぜかというと、1年ぐらい前に何かの記事で、藤田さんが、「これからエンジニアを獲得できた会社が伸びていくだろう」というのを見まして、あと、先月ぐらいに、何かのイベントの実況で孫泰蔵さんが、「エンジニアを定期的に確保できていける会社が伸びていける」、というのを見た、そのたまたまお2人が、今日登壇されていますので、聞いてみたいんですけども。

私はエンジニア出身で、かつそのエンジニアをどうやって、育てていくのかっていうのを、人生のテーマにしているところがあるんですが、その獲得という面でエンジニアがそれだけ注目されるんだというのは、すごくうれしい反面、獲得でなくてやっぱり育成という、エンジニアの母数が増えるというふうにより進むといいなというふうに思っていて。

昔に比べれば、エンジニアは注目されているし、でも獲得ではなくてその母数を増やす、ゼロサムではなくて、育成っていうことになるともっとうれしいという前提で、この質問をするんですけども。

やっぱりその、急成長している企業さんっていうのは、伸びるかどうかわからない人をとって育成するのはなかなか余力とか、スピード感という意味で厳しい面もあるでしょうし、でもその育成するメリットもあるとは思うんですけど、育成っていうのはどうなんでしょうっていう質問してしまうと、「いや、それはもちろん、獲得だけじゃなくて、育成も重要だと思います」っていう答えが返ってきてしまうと思うんですが、本音でそのところで、やっぱり獲得、今戦力になる人を獲得していかないと、そのスピード感の経営とか、他社と戦っていくところで厳しいのか。

 

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