国の1人当たりGDPで投資業種を選ぼう

ベトナムはインフラ、タイは小売りが有望

ここまで2回にわたって、地域別に見て東南アジアが世界で最も魅力的であること、そして東南アジアの11カ国のなかで、主要6カ国(インドネシア、タイ、マレーシア、シンガポール、フィリピン、ベトナム)から投資すべきことを解説してきました。今回は、各国の経済を踏まえた上でどの業種を優先して投資をすべきかについて解説をしていきます。

長期的なストーリーが描ける業種に投資しよう

私が海外の個別企業に投資をするときには、その国の経済の発展度に応じて、長期的な成長ストーリーが描ける業種に投資をするようにしています。

前回のコラムで、主要6カ国の1人あたりのGDPに大きな差があることを指摘しましたが、各国の経済発展度をより具体的にイメージできるように、日本の何年当時のGDPに相当するのか表にまとめました。日本のGDPは、物価推移を考慮して補正したものを用いているので、当時の日本とほぼ同じ豊かさであると考えて差し支えないでしょう。

経済の発展度に応じて業種を絞る一番の理由は、東南アジアの主要6カ国にはそれぞれ数百社から数千社の上場企業が存在しているので、その全てについて詳細に分析することが困難であるからです。

現地に住んでいるのであれば、これくらいの企業数であっても、普段の生活の中から企業イメージを持つことはできるでしょうが、海外投資ではどうしても2次情報に頼ることが多くなるため、そもそもの検討対象を数十社に絞り込んでおくことがオススメです。

上表にあるように、ベトナムやフィリピンの1人あたりGDPは3,000ドルに満たず、日本がいまだ第2次大戦の敗戦による影響が残っていた1950年代前半に相当することが分かります。この経済発展度にある国は、資本ストックもまだ薄く本格的な製造業が立ち上がるには時間がかかります。

投資対象としては、人件費の安さがダイレクトに効いてくる第1次産業や、これから本格的にインフラの整備が始まるため、建設や素材などのインフラ関連がオススメです。

次ページベトナムやフィリピンは労働集約型、ではその他の国は?
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