タイで航空会社設立、HISが狙う"リベンジ"

スカイマークの苦労を糧に

格安旅行大手、エイチ・アイ・エス(HIS)がタイのバンコクで国際チャーター航空会社を設立する。2015年のASEAN地域のオープンスカイ(航空自由化政策)をにらみ、東南アジアのハブであるタイを軸に、日本を含む東アジアから中東イスラム圏まで広範にチャーター便を運行していく計画だ。

HISはかつて、今日のLCCの先駆けとも言える格安航空としてスカイマークを設立し、就航させた。が、大手の値引き攻勢にさらされて収益化に手こずり、現在は8%弱の出資比率にとどまる。満を持しての航空事業への本格的な再参入は、スカイマークの“リベンジ”となるか。

アジア全域での航空需要拡大に対応

新会社の社名はアジアパシフィックエアラインズ(Asia Pacific Airlines Co., Ltd.)。基本定款の登記を12月4日に済ませ、今月中に設立予定だ。株主構成は、HISが49%で筆頭、当社のタイ現法であるH.I.S. TOURS CO., LTDが39%、バンコクで超高層のバイヨーク スカイ ホテル等を経営するパンラート・バイヨーク氏12%となっている。

許認可を取得したうえで、2013年7~8月の初フライト就航を目標にしている。当初は中距離路線2機(座席数220~250席)で運行を開始、数年後に6~10機までチャーター機数を増やす。運行開始から5年後に3億ドル(1ドル82円換算で246億円)の売上高を目指している。

スカイマークは東京-福岡など需要の多い路線に絞って就航し、割安さから高い搭乗率を得たが、大手が競合路線に限って同水準まで値引きして対抗したため苦戦。上場して不採算路線を廃止後も黒字化にてこずり、第三者割当増資で債務超過を避ける家庭でHISの持ち株比率が減少した経緯がある。現在のLCC勃興を見れば、方向性は正しかったが、参入が早すぎたきらいがある。

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