中国で日系企業が悲鳴 デモに続き不買広がる
中国全土で吹き荒れた反日デモは、9月18日を最後にほとんどの都市で収束した。10月1日に国慶節(建国記念日)を迎える中国は、9月30日からすでに連休入り。中国当局は、休みが明ける10月8日までに国民感情を落ち着かせ、下旬に開催されるとみられる共産党大会への雰囲気作りを進めるもようだ。
だが、日本政府による尖閣諸島の国有化に反対する姿勢はまったく揺るがない。9月26日に行われた日中外相会談も平行線で終わり、解決への糸口が現時点ではまったく見えない。暴力的なデモなど過激な行動は見られなくなっても、日本製品ボイコットの動きは現在進行形だ。
2010年にも尖閣をめぐる対立は過熱し、通関手続きの一部厳格化やレアアースの事実上の禁輸といった対抗措置がなされた。しかし今回は、不買の動きが一般民衆に広がりそうなところが決定的に違う。
日本料理店などが襲撃された土地でも、営業可能な店舗は18日以降は再開しているケースが多い。現状は、日本関連のビジネスが何もできないという状況ではない。
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