金利上昇を2つの局面に分けて考える
長期・超長期金利が上昇しており、問題視されている。これにはさまざまな要因が関連しているので、それらを分けて考えることが重要だ。
第1に、2025年になってとくに超長期債の利回りが歴史的な高水準になっているという問題がある。そして第2に、中長期的に見ても長期債と超長期債の利回りが趨勢的に上昇している。
まず、第2の側面について見ると、日本の長期金利は2016年から2020年までほとんどゼロ%であり、動かなかった。これは、物価上昇率が低かったこと、そして2016年以降はYCCという日銀の直接的な金利統制によって、長期金利が人為的に低く抑えられていたからだ。
ところが、日銀は市場の利上げ圧力に抗し続けることができなくなり、2022年12月に長期金利の上限を引き上げた。そして、2024年3月にはYCCを解除し、世界で最後のマイナス金利から脱却して、17年ぶりの利上げを決めた。


















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