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〈インタビュー〉PayPayが40%出資したバイナンスジャパンの千野代表、提携で「決済と暗号資産がリンクしていく絵を描く」

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ちの・たけし/慶応大学卒業後、オックスフォード大学経営学修士修了。2006年に東京証券取引所に入社。16年以降、PwC Japanで経営陣の戦略的な議論をサポート。18年、アメリカの暗号資産交換所クラーケンに入社、20年3月より日本法人代表を務めた。22年7月よりバイナンスジャパン代表取締役(記者撮影)
世界最大規模の暗号資産(仮想通貨)交換業者であるバイナンスの日本法人・バイナンスジャパンが大きな一手を打った。
11月21日からソフトバンクグループ傘下のQRコード決済大手PayPayとアプリ連携を開始。連携に先立ち、9月にはPayPayから40%の出資を受け入れた。
PayPayとの資本業務提携はバイナンスジャパンの事業展開に何をもたらすのか。千野剛司代表に聞いた。

資本提携まで踏み込んだ意味

――バイナンスジャパンから見た提携の狙いを教えてください。

暗号資産やWeb3(GAFAなどの特定企業に依存せずにユーザー自身がデータを管理・運用する次世代インターネット)のサービスが日本で広く受け入れられるためには、われわれの自助努力に加え、ユーザーを抱えているほかのプラットフォーム運営事業者と手を組む必要があった。

Web3ではウォレットを自ら管理するなど、一般の人からすると難しく感じることがある。だが、すでに使っているサービスにWeb3サービスが入ってくるなら、利用の際のハードルを下げられる。PayPayとの協業・資本提携はわれわれの目指しているものに、バッチリはまる形となった。

――どちらから提携を持ちかけたのですか。

細かいところは明らかにできないが、基本的にはお互いの思惑が一致した。われわれは既存プラットフォームとの接続が重要だと思っていたし、PayPayもWeb3事業にアンテナを張っていたと聞いている。

――グローバルでみてバイナンスが資本提携まで踏み込んだことは過去にあるのでしょうか。

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