そもそも国債とは何か。
「国の借金がこんなに増えて大変」と、国債は財政の話でよく出てくるが、実はお金や投資を知るうえで欠くことのできない存在だ。著書『日本国債入門』が好評の服部孝洋・東京大学特任准教授に教えてもらった。
Q1 国債って何? 国債の金利がなぜ注目されるの?
国債は、国がお金を借りるために発行する債券だ。銀行からお金を借りることと債券発行とで何が違うかといえば、債券は転売ができる。メルカリのような中古市場が存在するため、その時々の値段(=時価)がつく点が特徴だ。
債券を持っていて毎年得られる金額(金利)は決まっていて、契約期間の最後(=満期)には元金が返ってくる。
一方、株式を持っていて得られる配当は企業の業績次第で上下する。株式会社が倒産したら株式は無価値になるが、債券の保有者は、財産が残っていれば、優先的に返済を受ける。株式より債券のほうがリスクは低いのだ。
投資の際、リスクがあると知れば、それに応じたリターンを求めるのが自然だ。例えば私が会社を設立して資金を調達したいとする。読者がお金の出し手になるとしたら、私の会社が発行した株式はリスクが高いのだから、それ相応の配当がなければ株式を買いたくないだろう。逆に債券であれば、配当よりリターンが低くても受け入れやすいはずだ。
この記事は有料会員限定です。
東洋経済オンライン有料会員にご登録頂くと、週刊東洋経済のバックナンバーやオリジナル記事などが読み放題でご利用頂けます。
- 週刊東洋経済のバックナンバー(PDF版)約1,000冊が読み放題
- 東洋経済のオリジナル記事1,000本以上が読み放題
- おすすめ情報をメルマガでお届け
- 限定セミナーにご招待
無料会員登録はこちら
ログインはこちら