個人向けに好条件の品ぞろえが増加中。社債はデフォルトのリスクも忘れずに。

個人向け国債や個人向け社債に投資家の注目が集まっている(写真:FreedomZ / PIXTA)
日本銀行が17年ぶりに利上げを実施。「金利ある世界」が復活した。本特集では、金利上昇がもたらす企業や経済、生活への影響を分析。金利に関する“キホンのキ”も詳細に解説している。
ここでは近年個人投資家に広まってきた、個人向け国債や個人向け社債について取り上げる。国債は1万円から、社債は10万円単位で買えるものもある。金利だけでなく、リスクなどにも注意しながら選びたい。
債券など、これまで見向きもしなかった、という人も多いかもしれない。が、実は個人を対象とした個人向け社債の発行がジワジワと増えている。
「個人向け国債」の間違えではないかと思う人がいるかもしれないが、先に述べれば、個人向け国債は1万円から買えて身近だが、金利感応度があまり高いとは言えないだろう。確かに、毎月の市場金利を勘案したうえで新規発行の表面利率が決められるため、感応度は一見高いように思えるが、個人向け国債は市場金利がそのまま適用されるわけではない。
個人向け国債は1万円から買え、3つのタイプに
今後の金利上昇に乗るという点では、半年ごとにもらう利子が見直される個人向け国債(変動金利)の「変動10」は打ってつけな反面、金利上昇への感応度は66%しかない。変動10の金利は「基準金利×0.66」で計算されるからだ。平たく言えば新規に発行される標準的な10年国債の応募者利回りとほぼ同じと考えてよい。12月の10年物の表面利率は0.7%台だった。
トピックボードAD
有料会員限定記事
無料会員登録はこちら
ログインはこちら