悲願の金利上昇となるはずが、メガバンクと小規模地銀で格差が広がりかねない。
日本銀行が17年ぶりに利上げを実施。「金利ある世界」が復活した。本特集では、金利上昇がもたらす企業や経済、生活への影響を分析。金利に関する“キホンのキ”も詳細に解説している。当記事では、銀行の今中間期決算を通じて露わになった、メガバンクと小規模地方銀行との”格差”について解説する。
「金利が上がれば、銀行は儲かる」。利上げのメリットを享受できる銀行とできない銀行との二極化が生じている。
11月14日、3メガバンクが発表した2024年度中間決算。三菱UFJフィナンシャル・グループ、三井住友フィナンシャルグループ(FG)、みずほFGの純利益は計2.5兆円に達した。3メガ体制が発足してから過去最高だ。
小規模地銀で利ザヤが悪化したのは・・・
貸出残高の伸長、投資銀行業務の手数料増加などで追い風が吹く中、最も注目すべきは、貸出金利と預金金利の差である「利ザヤ」である。マイナス金利の導入後、3メガの利ザヤは低下基調だったが、今中間期には各社とも回復。貸出金の収益が劇的に改善した。「金利ある世界」を象徴する出来事だ。
だが、すべての銀行が金利上昇のメリットを満足に享受した、というわけではない。中でも、総資産が1兆円を下回るような小規模な地方銀行では、利ザヤが横ばい、ないしは悪化している銀行が目立つ。
この記事は有料会員限定です。
ログイン(会員の方はこちら)
有料会員登録
東洋経済オンライン有料会員にご登録いただくと、有料会員限定記事を含むすべての記事と、『週刊東洋経済』電子版をお読みいただけます。
- 有料会員限定記事を含むすべての記事が読める
- 『週刊東洋経済』電子版の最新号とバックナンバーが読み放題
- 有料会員限定メールマガジンをお届け
- 各種イベント・セミナーご優待
トピックボードAD
有料会員限定記事
無料会員登録はこちら
ログインはこちら