金利上昇時代の資産運用とはどうあるべきなのか。
日本銀行が17年ぶりに利上げを実施。「金利のある世界」が復活した。本特集では、金利上昇がもたらす企業や経済、生活への影響を分析。金利に関する“キホンのキ”も詳細に解説している。金利上昇にはプラスとマイナスの両面がある。ここでは、どんな人にメリットがあり、どんなメリットにデメリットがあるか。経済アナリストの森永康平氏に聞いた。
住宅ローンを抱える人は金利を意識すべき
――17年ぶりの「金利のある世界」で、プラスになる人、逆にマイナス
になる人とは、誰でしょうか。
預貯金が多い人にはプラス、ローンが多い人にはマイナスになる。ただ、金利があるといっても、小数点以下の水準で、預貯金に対する利子は「誤差」の範囲だ。
一方、住宅ローンを抱えている人は、改めて金利を意識する必要がある。東京23区内の新築マンション価格が平均で1億円を超える現状で、危険なローンの組み方をしている人たちも少なくない。今は低水準の変動金利も、先高観は強い。また、人口減もあり、不動産価格が上がり続けるわけでもない。不動産価値の下落とローン金利上昇のダブルパンチの恐れもある。これからローンを組む人は、慎重に考えるべき。
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