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金利上昇を喜べぬ地銀、半数は「利ザヤ」上がらず 地方銀行の利ザヤ「改善度」ランキング

好採算だった不動産ローンの返済が進み、金利上昇の中でも利ザヤが下げ止まらないスルガ銀行(撮影:今井康一)
金利ある世界が訪れたものの、その恩恵を受けられる銀行と、そうでない銀行との「二極化」の様相を呈している。
東洋経済は全国の地方銀行98行を対象に、2024年4~9月期の貸出金利と預金金利を抽出し、前年同期比での利ザヤ(利回り差)の変化を調べた。その結果、半数の銀行で利ザヤが横ばいないし低下していたことがわかった。

なぜ金利上昇の恩恵を享受できていないのか。一因は貸出金利の決まり方にある。
市場金利のTIBOR(東京銀行間取引金利)に連動する貸し出しが多いほど、利上げの影響を迅速に享受できる。だが、TIBOR連動の貸し出しは大企業が中心。短期プライムレート連動や固定金利型が大半の中小企業向け融資の割合が高い銀行では、貸出金利を十分に上げられないまま、預金金利が先行して上がるため、利ザヤが縮んでしまうのだ。
目立つ「静岡勢」の利ザヤ悪化
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