日経平均株価は34年ぶりの史上最高値。その背景と今後の見通しとは。
今回の株高はバブル期とは違う──年初から騰勢を強め、2月22日に1989年12月末に記録した終値ベースの最高値3万8915円を34年ぶりに更新した日経平均株価。その勢いは止まらず、3月4日には大台の4万円超えも達成した。
3月19日にマイナス金利政策解除が発表されたが、デフレ脱却や当面緩和的な金融環境が継続されるとの見通しが好感され、株価はポジティブに反応。20日のFOMC(米連邦公開市場委員会)では、年内の利下げが先送りされる懸念が和らぎ、日経平均は再び史上最高値を更新した。
しかし、この株高は決して、「バブル」ではないというのが、市場関係者の共通認識だ。1株利益に対する株価の倍率であるPER(株価収益率)で比較しても、バブル期の東証1部(当時)の60倍前後に対して、足元の日経平均の予想PER(加重平均)は17倍台。過去10年の日経平均のPERはおおよそ12〜16倍台で、やや割高な水準には見える。
買い手となったのは海外投資家
ただ、「バブル高値の頃は土地の含み益も含めた『Qレシオ』という指標で株価が説明されていたが、足元の高値は好調な企業業績で説明できる範囲の株価水準」と、岡三証券の松本史雄チーフストラテジストは指摘する。
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