ルールを知らなければ勝つことはできない。
お金を儲けるためには金儲けのルールを知らなければならない。野球のルールを知らなければ野球の試合には勝てないのと同じである。
そのためには、まず金融、経済、そしてそれらを包摂する資本主義のルールを知ることである。これさえ知っていれば、後は資本主義のゲームを戦うための種銭があれば金儲けはできる。
書店で見かける経済や投資やお金に関する本のほとんどは、こうしたゲームの戦い方についてのノウハウ本である。そこでの問いは、要するに「それって儲かるの?」である。
ヘーゲル的に言えば、ここには人間の進歩はない。より高い次元から物事を捉えようという弁証法的な視点がなく、単に「強い者が勝つ」という弱肉強食の論理を別の言葉で置き換えているにすぎないからである。
お金や資本主義とどう向き合うか
そこでわれわれはお金や資本主義とどう向き合うのか、そこに幸せはあるのかという、よりメタなレベルでの視座を与えてくれる本を10冊紹介したいと思う。
貨幣の起源は定かではないが、大昔から貝殻、石、家畜、穀物などさまざまなものが貨幣として流通していた。しかし、なぜ貨幣が成立したのかについては、意見が一致していない。例えば、紀元前4世紀の古代ギリシアのアリストテレスは、『ニコマコス倫理学』や『政治学』の中で、貨幣の機能を価値尺度や交換手段としての必要性から説明している。
この記事は有料会員限定です。
東洋経済オンライン有料会員にご登録頂くと、週刊東洋経済のバックナンバーやオリジナル記事などが読み放題でご利用頂けます。
- 週刊東洋経済のバックナンバー(PDF版)約1,000冊が読み放題
- 東洋経済のオリジナル記事1,000本以上が読み放題
- おすすめ情報をメルマガでお届け
- 限定セミナーにご招待
無料会員登録はこちら
ログインはこちら