不振の高級レストラン「ひらまつ」が本格海外進出、台湾の地元百貨店と連携で逆襲なるか
高級レストランを展開するひらまつが、海外進出に本腰だ。10月27日、台湾で百貨店事業を営む大統百貨企業との事業提携の基本合意を結んだと発表。テナントとして現地に出店するだけでなく、両社で合弁会社を設けることなども検討するという。
新型コロナウイルス禍で業績不振に陥り、2020年3月期から5期連続で最終赤字となったひらまつ。25年3月期にようやく黒字復帰したものの、まだコロナ前の利益水準には程遠い。株価も100円台に低迷する中、新たな挑戦を復活の糧にできるか。

海外展開を前倒しで実現へ
「日本は少子高齢化が進んでいく。当社が成長するためには海外展開が必要だ。ロケーションを考えると東アジアが良いな、と考えていたところ、大統百貨からオファーをいただいた」。ひらまつの三須和泰社長兼CEOは東洋経済の取材にそう明かす。
同社は今年1月に公表した25~30年度の中期経営計画に海外展開を盛り込んでいた。かつてパリにフランス料理店を出していたが、これは「自分たちの味が本場に通用するのか」という腕試し的な要素が大きかったという。成長戦略としての本格的な海外進出は、今回が初めてとなる。
当初の中計では25~27年度を準備期間として、28年度から東アジアに出店する予定だった。ところが、大統百貨との基本合意により、26年中にも台湾での1号店を高雄市に開けるという。さらに大統百貨が進める現地での再開発に協力し、レストランやカフェなどの展開を進めていく方針だ。




















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