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好奇心旺盛で優しいのに周りをイラつかせる「キラキラ症候群」とは?OpenAIサム・アルトマンの知られざる「人柄」

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『サム・アルトマン 「生成AI」で世界を手にした起業家の野望』の著者
[著者プロフィル]Keach Hagey(キーチ・ヘイギー)/ウォールストリート・ジャーナル記者。米スタンフォード大学大学院修士課程修了(英文学)。フェイスブック(現メタ)の内部告発をスクープしたウォールストリート・ジャーナルの特集チームの一員として、複数のジャーナリズム賞を受賞。著書に『The King of Content』(未翻訳)(撮影:Beowulf Sheehan)
好奇心旺盛で優しく、ストーリーテラーでビジョナリー。それなのに一緒に働いた人たちがなぜか離れていってしまう──。
生成AI「チャットGPT」などを開発する米オープンAIの共同創設者兼CEO、サム・アルトマンの話だ。2023年には取締役会によるCEO解任騒動も起こり話題になった。世界的な知名度と影響力の一方、知られていないその人物像に、丹念な取材で迫った。

ピーター・ティールはサムに大きな影響を与えた

──250人以上を取材したとのこと。最も面白かったのは?

『サム・アルトマン 「生成AI」で世界を手にした起業家の野望』(キーチ・ヘイギー 著、櫻井祐子 訳/NewsPicksパブリッシング/2530円/488ページ)書影をクリックするとAmazonのサイトにジャンプします。

(投資家の)ピーター・ティール。彼はサムについて「非常に楽観的な人物」という独自の見解を持っていて、それが私がサムを描くうえでのベースになった。

ピーターはサムに大きな影響を与えた人物でもある。彼には、テック企業は野心的な技術に対してもっと大きな賭けをするべきだという持論があり、これこそが、14年にサムが(スタートアップ育成機関)Yコンビネーターの代表になったときに持ち込んだ発想だ。そこから、オープンAIにつながる賭けが生まれていった。

──サムとスティーブ・ジョブズ氏との交流も描かれています。

この関係を突き止めるのにかなり取材した。サムがアップルの(08年の)世界開発者会議のステージに立っていたことはわかっていた。が、なぜ当時無名のスタートアップのCEOだったサムがジョブズと同じステージに立つことになったのか、裏側のストーリーは知られていなかった。

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