「GPT-5」の評判低調で旧モデル復活を望む声 ChatGPTの独走状態に変化も?

OpenAIは今月8日(日本時間)、最新の基盤モデル「GPT-5」をリリースした。いわゆる「推論モデル」や「エージェント機能」をはじめ、これまでさまざまに分岐していたモデルや機能を合体した統一モデルとなっている。
OpenAIのサム・アルトマンCEOは「GPT-3を高校生、GPT-4を大学生とするなら、GPT-5は博士号レベルの専門家」と喩えるなど、GPT-5の知的能力が従来のモデルよりも大幅に向上したと強調している。
参考記事:「『新世代ChatGPT』登場で人間の仕事は奪われるか」
ただ、少なくともリリース当初のGPT-5に対する反応や評判はいま一つ。テレビや新聞など主要メディアの多くはこれを黙殺、ないしはわずかなスペースを割いて報じたにとどまる。
また、ユーザー側でも「GPT-4oのほうが共感力が高かった」「o3(の高度なプログラミング能力)を使えないのは困る」などとして、これら旧モデルの復活を望む声も少なくない。これを受けOpenAIはGPT-4oをレガシーモデルとして復活させた。
出足で躓いてもOpenAIの足元は盤石
前回のメジャー・アップデート(GPT-4)から約2年5カ月ぶりと、満を持して投入したGPT-5の出足がたとえ鈍くとも、当面OpenAIが慌てる必要はない。ChatGPTの週間利用者数は今年3月に5億人、8月に7億人を突破するなど増加に拍車がかかっている。
またChatGPT Plus、Proなど個人向けや同Enterprise、Eduなど企業・教育機関向けを含む有料プランの加入者総数は2025年4月時点で約2000万人に達するなど、こちらも急成長している。
一方、他社製品と比較すると、AIチャットボットの世界シェアではChatGPTが2位以下に大差をつけて首位に立っている(図1)。

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