「麺はスープより原価が安いから」と言われがちだが…つけ麺「大盛無料ナゼ?」の裏にある奥深い歴史

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つけ麺
つけ麺は、なぜ大盛でも価格が変わらないのか。「麺はスープより原価が低いから」という論は、あまりに乱暴だと筆者は指摘する(筆者撮影)
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つけ麺は、なぜ大盛でも価格が変わらないのか。「麺はスープより原価が低いから」という論は、あまりに乱暴だと、ラーメンライターの井手隊長は指摘するーー。

「昔から疑問なんけど、つけ麺って何で大盛りでも同一料金なん?」

12月19日に投稿された、とあるXユーザーのポストが3.2万いいねを記録するなど、大きくバズっている。

つけ麺の麺が多いのはなぜか?

確かに、ラーメンに比べて、つけ麺は大盛や特盛が並盛と同じ値段で提供していることが多い。

ネット上に書き込まれている考察を見ると、「麺がスープに比べて原価が低いから」という理由を挙げているポストがいくつかあった。つけ麺はラーメンと比べるとスープの使用量が少ないので、もともと原価率が低いと書いてある。

しかし、私は全くそうは思わない。つけ麺でも、材料をふんだんに使用したスープ原価の高いものもたくさんあるし、一般的にそう語ってしまうのはあまりに乱暴だ。

ラーメンを愛する者としては、もう少し違う角度からも考えてみたい。文化が広まるには、きっかけとなった店の存在があるはずだからだ。

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